『痛みから逃げてはいけない。逃げると失う』
(劇中)
今年の鑑賞作の中では、トップクラスでえげつない…
いい意味でも、悪い意味でも。
素晴らしい作品でした。
「ボーダーライン」の脚本、テイラー・シェリダン監督作。
後半からの展開が本当に目まぐるしい!!
画面から目が離せなかったです!
こういう引力の強い作品は、今年観た中では、
ノクターナル・アニマルズ以来でした…
このアメリカの中の、かなりの暗部。
埋もれてしまってしまうことは、やはりあるのだなあと感じました。
この現実の腐り具合といったら、のほほんと生きている自分にとって、
この事実は一見遠く離れた土地の出来事ですが、
本当に我慢ならないというか、まじでどうなってんのか?
信じられない反面、この作品の存在意義を感じました。
この腐った現実に対して、制作陣の皆さんの志といいますか、
この内容を企画から、作品に昇華させた彼らの意気込みに感服です。
なんで、まじで、こんな腐った人間が世の中にいてしまうのか?
しょうがないというか、止められないのかもしれないが、
自分は本当に納得できません。
ネタバレはできないので、深くは言及できませんが、
こんな腐った現実。
自分は正直なくしたい。
こんな世界は、世の中に存在するべきではない。
世の中の暗部から、目をそらさず向き合ったこの作品。
正直あまりみたいという作品ではないかもしれません。
しかし、一人でも多くの人がこの作品を通して、今の生活がいかに恵まれているのか、
気付いてもらったり、こういう現実があるのだと、いい意味で知るきっかけになったらなあと思います。
ちゃんと世の暗部と向き合うのは、それをただ単に露呈するのが目的ではなくて、
その先に、現実をいい意味で変えられる、「光」。
その先の明るいものを目指しているからこそなのです。
僕はだからこそ、こういう正直重く、暗い作品も必要なのだと思います。
世の中をより明るいものにするために。
傑作でした、素晴らしい作品をありがとう。