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イレブン・ミニッツのkotchanのレビュー・感想・評価

イレブン・ミニッツ(2015年製作の映画)
3.5
イエジー・スコリモフスキ監督作品を初鑑賞。

ポーランドの首都ワルシャワ
時刻は17時
映画監督と女優と嫉妬深い夫
出所したばかりのホットドッグ屋
パンクガールと犬
不倫とドラッグに興じるバイク便の男
現場に急行する救急隊員

などなど、描かれているのは多種多様な人間たちの何気ない日常であり、何の結びつきも無い男女がラストに向かって収束されていく群像劇。
17時11分までのわずか11分間、それぞれのエピソードはドラマチックなものではありません。人物像の掘り下げや状況説明も極力抑えられていますので、物語としての厚みや深みは感じられません。もちろん感動もない 笑。そこは重要ではないということなのでしょうね。
しかし、多彩なアングルでのカメラワークには引き付けられますし、場面の早い切り替えと時系を前後させた構成は適度に複雑さを増してくれています。難解というよりは程よい混乱でしょうか。

ほんの少しのズレやタイミングの違いで運命は変わるのだろうか?それとも起こった結果こそが運命なのか?
必然か、偶然か。
どちらにしても‥
たかが11分後の未来さえわからない。
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