イレブン・ミニッツ(2015年製作の映画)

11 minut/11 Minutes

上映日:2016年08月20日

製作国:
  • ポーランド
  • / 上映時間:81分
    監督
    イエジー・スコリモフスキ
    キャスト
    リチャード・ドーマー
    ボイチェフ・メツファルドフスキ
    パウリナ・ハプコ

    「イレブン・ミニッツ」に投稿された感想・レビュー

    TOSHI
    TOSHIの感想・レビュー
    6時間
    -
    キネマ旬報前年度ランキングの、観ていなかった作品のフォローで、外国映画8位の本作がレンタルになっていた。上映が終了してから、「アンナと過ごした4日間」のイエジー・スコリモフスキ監督作である事に気付いて、後悔していた作品だった。
    先ず、都会での午後5時から11分間の11人による群像劇という設定が秀逸だ。タイトルから、リアルタイムサスペンスを想像していたが、観ている内に、日常のある11分間というだけの意味なのだと分かる。 
    女好きな映画監督に面接される女優、嫉妬深いその夫、刑務所を出たばかりのホットドッグ屋、その息子で仕事の合間に情事をしているバイク便の配達員、強盗を画策する少年等、登場人物の設定も巧妙だ。彼らが交錯し、モザイク状に構成される物語に引き込まれる。
    空にある謎の黒点、低空飛行の飛行機、壁の割れ目を這い上がって行く水、割れた鏡など、意味不明の物が醸し出す不穏な空気感にも痺れた。
    様々な謎や伏線らしきものが散りばめられ、当然ラストに収束し、何らかの啓示や救済が訪れると思いきや、映画監督に女優が迫られている部屋に夫が突入した時に起こるハプニングにより、ある意味収束するが、謎や伏線は放置されたままで、壮絶な肩透かしに唖然とする。ラストまでは、全てが壮大な前フリという見方もできる。観客が考える意味や必然性をあざ笑うように、全ては日常の偶然のバグだと言い放たれたような気がした。
    モニターの中に映されたラストシーンが次第に分割されて行き、一つの黒い染みになる事で、作品世界が一気に相対化されて行くのに唸った。これは世界の終わりの物語ではなく、単に一つの悲劇に過ぎないという暗示だろう。
    鑑賞中、過去の群像劇の傑作、「ショート・カッツ」や「マグノリア」を連想したが、両作品のように緻密な脚本で見せる群像劇ではなく、群像劇の体裁を借りているだけで、本質は世界や人生など大した物ではないと挑発する先鋭的な作品だと感じた。80歳近い年齢の監督が、こんな作品を作ったのは凄いと思う。
    本作を観ずに、昨年中の観るべき映画は観たつもりになっていたのを恥じる程の傑作だ。
    けだま
    けだまの感想・レビュー
    16時間
    2.8
    だからなんだって感じ。
    カツマ
    カツマの感想・レビュー
    1日
    4.0
    好き嫌いが分かれる作品でしょうが、個人的にはかなり好みでした。サスペンスというのは何が謎なのかが分かっていると大体オチが予想できて詰まらないのですが、こういった『何が謎なのか』が分からない話は好きです。もはやサスペンスというジャンルではなくて、迷宮ドラマという名が相応しいかな、と。

    14人の登場人物がたったの11分間に起こした行動があのとんでもないラストシーンへと導いていく。全く関係無さそうな登場人物達それぞれの視点から描かれ、それが徐々に繋がっていくだけの話ならスッキリするのですが、そんな単純な話でもない。
    最後まで何が起きるのか全く想像が付かないので、濁流に流されるが如く混沌の中に呑み込まれていくような作品です。

    エレベーター内の映像、不穏な音像、謎めいたラストカット(空に映る何かの所在)など、徹底してアート性に富んでおり、ベテラン監督が新しく獲得した奇妙なセンスが炸裂しまくっています。何が伝えたいのかもよく分からず、未来を想像することすらシャットアウトさせる、レールの先は闇の中。その闇が心地良いかどうかは完全に個人の趣味の世界になりそうです。
    KamuiYu
    KamuiYuの感想・レビュー
    1日
    2.9

    このレビューはネタバレを含みます

    5時から始まり11分間に起こった、それにまつわる様々な人々の動きを時系列で追わずに巧みに切り替えながら、最後の大惨事に繋がる、という作品。


    窓拭きの男がビルの上から彼女を見送るその途中ですれ違うバイク便が、別のシーンで犬の散歩中の女性とも同じシーンで別の角度から映していたりと、本当に目まぐるしい位に登場人物と時系列と、それまで何があったかを常に観ている人の頭の中で組み立てさせる。


    非常に頭を使う映画で、でもどことなくオカルトの要素もあって、ちょっと不気味な映画でした。


    所々に聞こえる「声」とノイズだらけのテレビに映る老人の顔、空に写る黒いシミ程度の黒点。
    最後は大惨事が起きた場所を写したひとつの監視カメラのモニターの引きから数多のモニターになり、そこだけ黒点のまま終了する。

    様々な人が織りなす「群像劇」と言い切らせない「人ならざる者の力の引力」を感じさせる作品でした。


    一歩間違えば一人一人のキャラクター(例えば役名すら出てこない人が殆ど)すら散漫で定着せず、置き去りにしがちの映画で、かなりチャレンジしてるな、と感じました。
    夏色ジーン
    夏色ジーンの感想・レビュー
    1日
    3.0
    感想川柳「斬新も ここまで来ると 理解不能」

    レンタル店でパッケージ借りでした。。φ(..)

    午後5時に始まり5時11分に終わるこの物語は、大都会に暮らすいわくありげで見ず知らずの人々に起こる11分間のドラマをモザイク状に構成した群像劇。起承転結のあるストーリー、詳細な心理描写、背景説明などを一切排し、使い古されたサスペンスという定番ジャンルの様式を、掟破りでラディカルなチャレンジ精神で突破した作品…だそうです(;・∀・)

    クライマックスまできて「え?これで終わり?」( ̄□ ̄;)!!と思ったのは自分だけでしょうか?

    こういうそれぞれの人間のバラバラな出来事が、ある場所に集まる話ではスティーラーズの方が面白い。m(。_。)m

    自分的には意図がイマイチ掴めないし、要領を得なかった(ー_ー;)まぁ意識して色々排除し、掟やぶりなことをやろうとしたんだからしょうがないか。
    cruela53
    cruela53の感想・レビュー
    2日
    3.4
    監督は、おそらくちゃんとできる人なんだろうに、あえてやらないでふざけたのかなという感じ。
    思わせぶりにたくさんの人のストーリーが同時進行で進む系映画は、見てる途中は辛いけど、ラストでバシッと落ちるので鑑賞後にはカタルシスを得られるものですが、この映画はそういった鑑賞者の思い込みを嘲り笑います。
    ストーリーはあってないようなものですが、カメラワークと構図、いろんなシーンの複雑な絡み合いを見ると、手練が作ったことがわかるので、またタチが悪い。
    シャボン玉のシーンと、四角い空のシーンがとても印象的でした。
    Sasada
    Sasadaの感想・レビュー
    2日
    3.3
    そこまでハマれなかったです。

    こういうのって、事象に隠された因果関係が明らかになっていくのが醍醐味な気がしていて。

    それが今作にはないのかなと。たまたまそこに居合わせた人々の人生を逆転させただけって感じがあまり受け付けないです。
    NanaseKitahara
    NanaseKitaharaの感想・レビュー
    2日
    4.0
    御年78歳のポーランドの映画監督 イエジー・スコリモフスキの新作。
    スコリモフスキ爺さんといえば私が好きなのは17年ぶりに撮った2008年のアンナと過ごした4日間なんだけど、手足の先から徐々に波打つような穏やかに狂った情動性がすばらしいカルト映画だった。
    今回の作品は全く違うのかなと思いきや共通点がたくさんありました。
    カット割りもカメラワークもキレキレだし、音は不穏なサイケ・ノイズでした。
    最後、ただ呆気にとられた。
    エンドロールもかっこよかった
    たさどん
    たさどんの感想・レビュー
    3日
    3.0
    バンテージポイント的な作品かと思いきや期待はずれ。
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