YellTao

最後の追跡のYellTaoのレビュー・感想・評価

最後の追跡(2016年製作の映画)
5.0
「Little brother, let’s go get that money.
 (弟よ、あの金を奪いに行こうぜ)」

馬が車に変わっただけ。荒野の銀行、強盗に銃、レンジャーと自警団による大追跡。
現代に蘇らせた(蘇ってしまった)立派な西部劇。

テキサスの置き去りにされた田舎町で、ろくでなしの兄と賢い弟が『何がなんでも(原題)』繰り返す銀行強盗。
それを追うのは、差別主義のテキサスレンジャーと、先住民の血を引くカトリックの相棒。

昔ながらの西部劇のようなヒャッハーーな痛快さも観せるけど、経済用語の "hell or high water clause"という売買契約も最大のテーマとして原題に込められた通り、見かけやコミュニケーション、台詞は一辺倒じゃない。
フロンティア精神と聞けば夢に溢れてるけど
結局、昔から"割りを食う"病気が引き継がれたままに、"見えない振り"という新たな影からも感染者が増え続けている。

上質なシェリダン脚本に、泣けてきちゃう…
大,大,大好きすぎて、何度繰り返し観ても想いを文字にすることが出来なかった… てかまだ足りないし、
ベン・フォスターーー!と心を込めて叫びたい。
YellTao

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