『困り顔ヒゲイケメンの真骨頂』
人生ベストはこれかもしれない。
まず冒頭の美しさ。
あんなにも美しい冒頭を持つ映画に、わたしは出会ったことがあっただろうか?と、くだらない自問自答をしてしまうくらい、その美しさに見とれていました。
整然と並ぶ、太陽光パネル。
その上を、滑るように飛ぶ車。
(そういえば、同じく人生で一番くらいに好きな映画「ガタカ」にも、太陽光パネルのシーンがありました。フェチなのかもしれない。)
どこを切り取っても絵になるシーンの連続に、その隙の無い美しさに、ため息しかでません。
そしてもちろん、美しいばかりの映画ではなく、ストーリーもちゃんとしてる。
ちゃんとしすぎてる。
正直、脚本の緻密さで言えば、元々の作品には軽く勝っていると思います。
そんな物語の根底に流れるテーマといえば、「自分とは何か」。
結局のところ、その問いに答えるために人間に絶対に必要なのは「愛」なのだと、完膚なきまでに思い知らされました。
仕事も、勉強も、卓越した能力も、冒しがたい才能も、結局のところ愛を持たなければ何の意味もない。
逆に、愛を持っているひとは、他に何の武器も持たずとも、最終的にめちゃくちゃ強い。
それだけなんだなって。
うさぎは寂しいと死んじゃうらしいけど、レプリカントはどうなんだろうね?