エッ...ロ、フェッ...チ、ゲッッスの三拍子です。大丈夫な方は、予告もあらすじも見ないで鑑賞しましょう。私にとってはだいたい基本スタイルですが、それが絶対条件で面白くなるヤツです。真っ白な頭で観て、ドロドロに染まってほしい。以下の駄文も読まずにどうぞ。私は相当好き。心をめちゃくちゃに掻き乱す絶妙さも最高...ハァ〜〜...(今も尚残る余韻)
とにかく「え、ヤバw」が真っ先に出た感想。途中何度も。公開時に観られず悔しかったけれど、これは“お家で一人、音は漏らさずヒッソリ鑑賞”スタイルで良かったのかもしれない。
(極端な対比を入れると、マサラ上映じゃなくとも『バーフバリ 王の凱旋』は皆で観るから面白い感に溢れてたよね!ww)
字幕が出ないので不思議に思ったら、ナントほとんどのセリフが日本語!その流暢な発音に驚いちゃってスタートから既に胸を打たれ気味_(:З」∠)_
始まる前に『不適切な表現がナンチャラ...当時のままの表現を...』みたいな注意書きがあって、R指定なのにナンデわざわざ?と思ったのだけど、これがスンゴイ。
放送出来ない単語が、徐々に『日本語で・しっとり・はんなり』と飛び交う。こんなあからさまなの聞いたことナイヨ!wwと笑っちゃうくらいに、知ってることから初めて目にするものまで、音で、映像で、知らない“昔の日本(の文学...??)”を見せつけられた。
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画面の中が徹底された「美」。暗さも鮮やかさも映える、滑らかなで艶かしい色合い。
監督が原作の小説を読んだ際「このシーンがあれば映画に出来る...!」と思った、侍女のスッキが入浴中の秀子お嬢様の口に指を入れ歯を研ぐシーン(磨くんじゃなくて、研ぐの)。
スッキがお嬢様のために入れた入浴剤や花びらの香り、湯気や湿度...それらがまるで“目の前に広がる”ような生々しさ。飴を舐めるお嬢様の涙目からの恍惚の表情。その後も溢れんばかりのフェチズム攻撃に心底うっとり。
そんなほのかな(ほのかではないかw)変態性に心地良さを感じていたら、本物の変態ヤローどもが出てくるのも草不可避。ただの官能映画だと思ってたらぶん殴られるゾ☆って感じのパク・チャヌク節が最高です。(クムジャさんしか観てないにわかマンだけどごめんな!)クッッソシュールなところで笑いの伏線回収がひっそり済まされるのもツボ。も〜超大好き。
巧みな構成に、気づけば眠気も吹っ飛びアドレナリン全開。物語の核心に吸い込まれるかのようにあっという間の145分の耽美な時間を過ごした。