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IT/イット “それ”が見えたら、終わり。のruublueのレビュー・感想・評価

3.0
IT / イット“それ”が見えたら、終わり 1
視聴 11月8日

ホラー映画に対するアメリカ人の鑑賞姿勢として膝を打って大笑いするのを見た事が有ります。最初見た時は何故そうまで笑えるのか意味不明だったのですが。今回、その不可解も併せて書き進めてみたいと思います。

ホラー映画が真っ向苦手な自分がまさかレビューする事になろうとは。久しぶりに観た金曜ロードショーで出だし5分の平和な片田舎の風景や可愛い男の子兄弟の会話にうかつにも安堵するつかの間、乗せられた舟にしっかり運ばれ最後まで。。。



「望むものを人は見る。
望まない、信じないものは見えない」
子供の頃って壁の絵に怯えたり、タンスの木目が人の顔に見えたり、下校後の誰もいない教室が怖かったり。日本では皆で集まってコックリさん等、子供の頃のイタイ経験として理解出来ますよね。「恐怖」という感情は子供の心が無意識に求める、ある種の憧れでもある事をこの映画は言いたいのではと。


そんな恐怖に対する想像と憧れがある所に生存場所を見つけて姿を現わす恐怖のピエロ、ペニーワイズですが、大人にはピエロは見えず、しでかす悪行も見えない設定になっています。ですが子供がさらわれる事態はその村にとって現実のものでした。

映画開始後1時間までは何が出て来るのかゾワゾワしますが、一通り正体が判り、主人公ビルの冷静な対処によって恐怖を克服して行く部分が子供達の成長にも繋がっている事が分かり視聴者も共に応援したくなるドラマにシフトチェンジ、ホラー苦手もひと息の中盤以降です。



映画を見ながら13日の金曜日、一作目を思い出していました。夏休みの湖にキャンプに訪れた若者に忍び寄る得体の知れない殺人映画。そう、あの映画も「夏の若者と恐怖」のコラボでした。若さと恐怖は共鳴し合うものなのだと改めて復習した気分です。



(アメリカ人大笑い
ホラー映画の鑑賞方法について)
正体不明な”IT / それ“の居る部屋から漏れてくる空気の濃さや、怖がらせようと迫る音楽が視聴者に「来る」期待値を上げさせる、恐怖キャラ自体の完成度やチープさについて見慣れた、見飽きた、ネタの使い回しも有りの「お約束」と捉えて笑う様子の彼らです。

It’s so crazy movies ‼︎ なるほど、“ホラー映画はお家芸”と言われるアメリカで大量に生み出されるホラー映画が笑いの対象になっている事象は解けました。笑


最後に、この映画で最も怖いもの。それはむしろ映画の中の心ない大人やイジメ集団の同級生。主人公らに近い人達が治しようの無い狂気を孕んでいる事ですね。お化け VS 人間の二重構造は甲乙付けがたしと言った所でした。

※ ホラー苦手の為、点数は3になってます。悪しからず〜😭😆💦
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