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ザ・クリエイター/創造者のruublueのレビュー・感想・評価

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
3.3
ブレードランナー的な(既視感のある)
無機質な未来都市が舞台装置。
次々と出て来るAI達はどこかで観た事のある顔ぶれ。ニューアジアと言われる地域で人間とAIの攻防戦。


英語圏の文化から見るときっと(得体の知れない印象)日本的要素へのフォーカスも面白いです。独特の文化に憧れとも脅威とも言える不気味さを感じてそう。その一つとして日本人からするといびつな書き順のカタカナが採用されていて面白い。

この映画、手塚治虫ファンの方も案外お薦めです。手塚先生が昔々想像された、ロボット達の未来の居場所が(良いか悪いかは別にして)この映画で垣間見える。


そして何よりギャレス・エドワーズ監督の思い描くSFの世界観好きな方なら、あれやこれ、安定の要素が目に嬉しい映画だと思います。

但し、これまでに有名なSF作品でお目にかかった事のある様なシチュエーションに自分が普通に乗って行けるかがこの映画を楽しむポイントの様に感じました。



封切りから今で2ヶ月、2023年12月末時点で、フィルマークスの人気トレンドから順位を大きく下げてしまった映画ではあります。未だ新しい目の映画とは言えトレンドとは同じ所に留まらず何とも過酷なレースですね。

理由として想像するのは、この時期、他にも観たい映画が沢山出て来る事が大きいですね。そして物語を少しだけ噛み砕くなら、、、


「西側」と呼ばれる支配者側と支配されるものの強弱関係の綻びを匂わせるストーリー。既存の概念が失われる哀しみ?
言いたい事は分かるんですが、共感しにくく、ややとっ散らかった話の軸にシンドさを感じました。何方向かに分散する心理を追いかけるのにちょっとテンション下がってしまった。。
ビジュアルは面白いです。


(雑感)
さて、話は逸れますが今、日本映画が米国で🤩1位と3位を走ってることは日本人として嬉しい事実ですね。映画を観たい人々が今、求めているものがうっすらと見える感じがしました。日本の映画が心を動かし、選ばれているとしたなら映画好きの一人として、😭一緒に喜びたいです。

“ハリウッドにしては低予算で制作された”と言われるザ・クリエイターですが、映画制作の費用とアイデアについてザ・クリエイターのギャレス監督とゴジラ マイナスワンの山崎監督との対談は素晴らしかったです。

今の時代、映画にとって、表現の一つ一つに相当なプレッシャーが掛かっている事が窺い知れる多くの映画作品。
そんな時代、それぞれの事情を抱えながらもアーティスト同士互いの作品をリスペクトし、握手出来る映画の持つ懐の深さに気持ちが温かくなりました。

年間で観れる本数は少ないですが、いつの間にか映画を生活の一部として捉える様になり、こういった情報に触れる事でホッコリ。映画は映画以外のことも見せてくれる。映画生活、これはやめられないな思った瞬間でした。


ここまで目を通して下さり
ありがとうございます😭😊
本年もいよいよ年の瀬ですね。
本年もお付き合いありがとう
ございました。

皆様お体にお気をつけて、
素敵な年末年始をお過ごしください。
新年もよろしくお願いします🙇💖
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