がんちゃん

LOGAN ローガンのがんちゃんのレビュー・感想・評価

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)
4.0
ヒュージャックマン17年間お疲れ様!
もう筋肉のために1日6000kcalも摂取しなくていいし、デッドリフトを180kgも持ち上げなくていいんだよ。

…とか言ってる場合じゃない。
皆んな気付いているのか?
これは人類への警告である。

舞台は2029年。人工知能が人間を凌駕し、シンギュラリティ(技術的特異点)が起きると予想されている年である。
劇中では肉体を機械と融合したトランスヒューマニズムが一般化しており、遺伝子操作によるデザイナーベビーが登場し、それすらも過去のものとなる驚愕の実験が巨大バイオ企業によって進められていた、という展開が続く。

彼らはそれらを「特許品」と呼ぶ。ちょうどモンサント社が遺伝子組み換え作物を流通させ、種子の所有権を主張して市場独占している状況に似ている。

いずれ人間も自由に子どもを産めなくなれば、ローガンが苦悩の末にようやく辿り着いた家族の絆も失われゆくだろう。
X-MENのこれまでの闘いは本作によって全否定された。こんなヒーロー映画が他にあったか…?

やけに軽快なギターリフと共にエンドロールで流れるジョニー・キャッシュの「The Man Comes Around」は、地上に再臨した神によって裁きを受ける人類の終末を暗示した歌である。
果たしてその「神」の正体とは…
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