狭須があこ

ハクソー・リッジの狭須があこのレビュー・感想・評価

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
4.2
「皆が殺し合う戦場で、僕は命を助けたい。
今明かされる、デズモンド・ドスの知られざる真実ーーー」

スッゴい正直に、内容と全然関係ないこと言っていいですか?
”デズモンド・ドス”って、名前がめちゃくちゃ悪役っぽ~~い!!!

ごめんね。本当に、こんな真面目な映画のレビューに大変申し訳ないけど、それだけはまず本当にとっても思ったから、一応書いておきます。
だってさー、濁点が4つも入ってるんだよ。名前に。めっちゃ気になるよ
だってこんな、素晴らしい人間の名前がだよ。デズモンドドズ(映画のレビューをしろ)

とっても見たかった映画なんですけど、最近は仕事と自動車学校で毎日休みが全然なくて、映画見に行くヒマがなかったのでちょっと諦めかけてました
それで、昨日は自動車学校で応急救護の学科を受けてたんですけど、担当の先生が映画好きでですね
「膝から下がない!という時はこういう縛り方をするわけです。そういえばハクソーリッジって映画見ました?見ました?」とかやたら振ってくるわけです。見てないって言うのなんか悔しいよね

プライベートライアンは見ましたよって言ったら大喜びで「アレがいけたならハクソーリッジも大丈夫!いける!」って教えてくれました。
イヤまぁいけたわけではないですけどね。見たけど非常に怖かったので

もう、一日一本終電でも帰れない深夜にしかやってなかったので、両親を車で召喚して無理やり観に行ってきました。(前フリがクソ長い)

プライベートライアンとどっちがグロい?って言われたら個人的にはギリでプライベートライアンな気がしますけど、結局コレも、あるべき外や中のパーツが色々なくなった人間があちこちに転がってるので、似たようなもんです。慣れない方は注意したほうがいいと思います。
私は、そのへんは予想の範囲内だったので、もう心を殺して見てました。一人一人にエピソードがあって、みんな必死で生き残ろうとしてたはずの人間で、とか全部考えてたらやってられないこんなもん。

デズモンドがたくさんの人を助けるんだな、って前知識で来たけど、「えっもう助けるとかじゃなくない?」ってレベルでわけわからんくらい人が吹っ飛んでて、途中までデズモンド意味あるのかと思いました。
こんなバンバンと吹っ飛びまくってるのを、一人で?と思ったけど、そうか…吹っ飛んだやつは半分以上…「ケガ人」じゃなく…「死人」になったのか…と思って、めちゃくちゃ心が重くなりました

こういう英雄は日本では生まれ得ないですよね。
戦場で銃を持つのを拒否したって、後ろから羽交い締めにして無理やり銃を撃たせるとか、撃つまで縛り付けて叩きのめすとか、殺すとか。
こういう人間が非国民扱いされる国だったと、よく聞きますよね
あと、「必ず生きて帰ること」よりも、生き恥を晒さず死ぬことを美徳とする軍隊だったってこともこの映画でも描かれてました
私日本人だけどさぁ、こう見ると絶対死に臆さず進み続けてくるゾンビみたいな軍団、コレ不気味というか、怖いだろうな日本兵って

デズモンドが英雄になった経緯を描く映画なんだけど、正直言ってこの場にいて戦ってる全員よりデズモンドがスゴイかっていうと、イヤもう全員スゴくない?
ほかの人がやってないことをやったデズモンドは、確かにスゴいけど、でもみんなスゴいよ。私はこんな場所で戦った彼らが全員信じられない。
でも、そんなスゴいほかのみんなを、家族に再び会わせたのはデズモンドだもんな。そうかー。やっぱりデズモンドはスゴイな。

てかマジでこの中の何人かは死んでるんじゃないの?みたいな大惨劇だったので、これをひとりの死者もなく撮影してるのはスゴ過ぎるなと思いました。どうやって撮ってるんだろうね。
狭須があこ

狭須があこ