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哭声 コクソンのKtoのレビュー・感想・評価

哭声 コクソン(2016年製作の映画)
3.8

冒頭の通りキリスト教, 聖書からの引用が多い.
最初と最後の"私は幽霊ではない, 幽霊だとしたらこんな肉体は無いだろう"とか, 復活とか新約聖書に擬えて描いていて面白かった.

村を舞台にすることで, 宗教が最大の力を持っていた頃のprimitiveな世界を表現してた. 伝承や呪いといった(ある意味では)非論理がまがい通る環境にすることで, 何が真実か分からないという前提を見事に組み立てていて面白かった. 噂話, 呪い, 民間療法等の要素がストーリーテリングの主役になるとここまで観客の精神が不安定になるのかと思った.

町山さんの映画ムダ話 曰く, 監督は敢えてうまく嵌らないパズルのピースを散りばめていると言っていて納得した. これは誰かと語りたい...
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