37年版、54年版、76年版、どれも観ていないので過去作と比べてアップデートされた点などがわからなかったのは勿体なかったなとは思うけど、とにかく、ガガ様の歌唱力を除くと音楽描写に説得力がなさすぎたと思う。
何より、「大ヒットアンセム（という設定）」「商業主義に走った空疎なポップチューン（という設定）」みたいな劇中でしか通用しない評価が括弧つきで見えてしまう、架空ミュージシャン映画の一番苦手なところが全編通して前面に出ていたのが厳しい。ジャクソンにせよアリーにせよ、あのアレンジで売れるか？ステージ衣装やヘアメイクもいくら何でもダサすぎないか？と気が散ってしまい、残念ながら話が頭に入ってこなかった。美術や撮影が良かったらもっと好きになっていた気はする。
ブラッドリー・クーパーはさすがに自分で撮ってるだけあって今までで一番かっこよかった…けど、気安く触るんじゃねえとか勝手に他人の曲を歌うんじゃねえとか、ジャクソンには普通に苛立つ部分も多かった。
