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奇跡のチェックメイト クイーン・オブ・カトウェのkissenger800のレビュー・感想・評価

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『その名にちなんで』(2006)を見たとき、ルピタ・ニョンゴがスタッフの一員としてクレジットされている、ってトリビアを知った以上は、それから10年経って、かつてインターンとして参加した監督作のメインキャストに名前がある本作を見ないではいられませんよね、という実に個人的な理由で見ました。

ブラックパンサーの威厳と愛嬌をチャドウィック・ボーズマンが体現していたことを疑う人は居ないと思うんですけど、そのキング・ティ・チャラが愛してやまない内面と外見を持つナキアを演じることができるのはルピタ・ニョンゴだけ。と盲信するぐらい現役女優では屈指の美形だと思っている私としては、「そこまでの美人ではないが町中ではまちがいなく人目をひく美人」って微妙なポジションを演じたことにまずは賛辞を贈りたいと思ったんですが……たとえば日本人の美的感覚ではアリシア・ヴィキャンデルを美人呼ばわりして反論されることは無いじゃないですか。あとサルマ・ハエックとかペネロペ・クルズとか。
でも、アンジェラ・バセットやルピタ・ニョンゴを美人とはあまり呼ばないと思うんです。それはね、人種的な偏見が入り込んでませんか、入ってないならごめんなさい、入っていたら謝るのは俺ではなくアンタのほうだ。みたいなことをずっと(アンジェラ・バセットの美しさに見惚れた『マルコムX』1992以来、30年弱)信念として持っているので、物語上はあくまでも脇役にすぎない彼女の、しかも外見的な話で熱く語り過ぎたことをお詫び申し上げます。

えーと、とはいえ、実話ベースの物語について特にこれといった感想はなく(ディズニー作品らしいとは思う)、ウガンダが舞台なところが新鮮ではありました。ナイジェリア映画は国産感あるけど、これはインド人の監督のパートナーがウガンダ系インド人っていう縁で制作されているので、お客さんモードは否めないですな。
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