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21世紀の資本のshibamikeのネタバレレビュー・内容・結末

21世紀の資本(2017年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

普段、政治や人権など堅めのレビューばかり書いている自分がかういう経済という堅めの映画を見ると、また堅いレビューになってしまうなと、書き始める前から気が重い。ちんぽこ(固い)。


とりあえず観終わった直後の感想としては、「金持ちを1人残らず叩っ殺せ。自分の目の前で。」という凶暴な感じであった。
知らない話ばかりだったけれど、「え!マジで!?」みたいな新鮮に驚く感じの話はほとんど無く、「あぁ…まぁそういうもんなんだろうな…」という薄々思っていたことが事実だったみたいな感じの暗い話題が延々と続く。この映画がもし金太郎飴に生まれ変わったなら、落ち込んだ表情の金太郎が延々と続く、さういう感じの飴になるであらう。

映画の大まかな流れは17世紀とか18世紀の人類から始まって、そっから世界で起きた大きな出来事(産業革命、WW1、世界恐慌、WW2、冷戦、リーマンショックなど)を交えて、経済についてうんたらかんたら見ず知らずの専門家らしい人達が次から次へと出てきてドヤ顔で話すのを、我々がガラガラの劇場にポツンと座ってマスクの下で口をポカンと開いて(コロナウィルスに感染しませんやうにコロナウィルスに感染しませんやうに…)と(心の中で)念仏を唱えながらご講釈に預かる感じの作品であった。まんぽこ。

現代は世界中の色々な所で「格差、断絶、排他」など物騒な言葉が飛び交っているし、さういう風になっているっぽい。
んで、本作の原作者であるトマト・パンティ氏によると、かういう状況というのは18世紀か17世紀かなんか忘れたけど、とにかく昔のイギリスとかと似ているとのこと。
んで、その頃のイギリスはというと、貴族とかの特権階級が人民を生き物として扱わないそれはそれは恐ろしい世の中だったとのこと。
んで、さういう話を聞くと、やはり現代というのは我々しもじもの人民にも人権が保障されているし、有事の際にはお上から布マスクが2枚支給されるし(自分なんて1人暮らしだから1枚余るぜ)、"あぁやっぱり昔には立ち戻りたくないなぁ"とピーマン柄のパンティを履きながら自分は思う。

んで、結局映画の内容を大ざっぱにまとめると、
・特権階級は相続の強みでどんどん栄える。持たざる人民達はさらに搾り取られていく。
・特権階級は生まれた時の運が良いだけなのに、イケイケドンドンな状況が続くと人間の性質として威張る性格になってしまい、思いやりのない人間になる。(←研究した人がいる)

小難しい話が延々と続く中、この2点が自分的にはクリティカルヒットであった。この結果、冒頭にも書いた通り「金持ちを1人残らず…」の感想になった訳である。

政治や経済が良くなって欲しいけれど、自分の日常は政治や経済が良くなったところで、うだつの上がらないのは変わらないであらうから、「これはこれ、それはそれ」、ということを肝に銘じつつ、キャベツ柄のパンティをAmazonにて検索するしかないのであった。


柴三毛 心の一句
「フランス人 みんな言います セッ資本」
(季語:フランス→パリ→エッフェル塔→高い→空→秋)
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