ペコちゃん

ラストレシピ 麒麟の舌の記憶のペコちゃんのレビュー・感想・評価

3.8
過去から現在に繋がる壮大な人間ドラマでたくさん泣いた。

直太朗の温かい人柄と陽気な中国人助手の楊くんと真面目な鎌田くん。そして彼らを裏で支える千鶴。一致団結して世界中の人々を笑顔にするような歴史に残るレシピ作りに邁進する。湯氣が立ちのぼる中みんなの笑顔。料理って人を温かい氣持ちにさせるんだなぁとジーンときた。

レシピ探しは、充の人生を生き返らす旅でもあった。同じ料理人として生きた祖父の人生を辿ることで彼の冷えきった心が温められていく。彼は独りぼっちなんかではなかった。祖父、祖母、 母、そして同じ時間を共有してきた、楊くん、鎌田くん彼らの満州時代の時間が時を越えて現代に甦り充に引き継がれる。涙、涙、涙。

今という時代にわたしがいるのは、母と父がいるから。母と父がいるのは彼らの両親がいたから。命の不思議な繋がりについて思う。

※追記

他の方のレビューを読んでわたしが感じていた違和感がわかった。二宮くん主演の映画というよりは、西島さん主演の映画といった方がシックリくる。