このレビューはネタバレを含みます
音楽やってる人で耳が聞こえなくなるの相当辛いだろうなあ…と悲しくなった。けど、早起きをして筋トレを済ませ、スムージーを飲み、音楽をかけて踊る…という一見健康的で素敵そうな恋人との生活の隠れていた綻びが明らかになったとき、音楽自体も彼の中でどれ程のものだったのかわからなくなった。二人は共依存的な関係だったのだと思うけど、(経済面とか抜きにしても)あの生活はいつか破綻していたのだろうか。音楽は彼女に合わせてただけなのか。今でもよくわからないけど何か違和感があった。
金属を通して音を聞くようにうわべだけで生きていくのではなくて、自分のあるべき場所と自分の真の姿を知って生きていくこと。
聾はハンディキャップではなく特性だ、という考え方は勉強になった。
滑り台で“音を感じる”場面がとてもよかった。