ジョギングと馬とふいに墜された天涯孤独と…
人生という荒野に投げ出された少年は少年のまま馬と共に疾走し迷走するロードムービー
その馬は競走馬でも乗り物でもなく、拠りどころの友人だったんだ
ここまで「少年」というボーイフェチズムを体現した映画は珍しいですね。
ネタバレでもなんでもなく、例えるならばアニメ『フランダースの犬』的少年の絶望と命の灯火の奔走を描ききった実写は素晴らしい。
事件から一気に身寄りのない人生という野に放たれて、子供のまま、無邪気に無知で思春期で思うがままに行動した結果、さらに悪い結果へと転がり落ち生きあぐねる閉塞感…
出逢う人全てが好い面と悪い面を合わせ持ち、時に歓迎し、時に冷たく裏切りにも思う行動に出る二面性。
非常に人間臭く、そのデフォルメしたかのような社会の縮図を一度に浴びる旅路。その目的地は、誰しもが追い求めてる"己の在り処"や「ユートピア」に例えられようか。
と、ぼぅーーーっと観てるだけでもなぜか視聴者にも覚えのある焦燥感や置いてきた探求心をうまい具合に突く可能性のある映画なんですよね。
そのジタバタしたくなる"少年心"に再度触れてみてくださいw