たつなみ

アイム・ノット・シリアルキラーのたつなみのレビュー・感想・評価

3.0
連続殺人鬼や死体の魅力に取り憑かれた少年の歪な青春映画…と思って観てたらラストで唖然…。
中盤までドキドキする展開で凄く引き込まれる脚本なのてキライでは無いが、ラストの”狙いすぎ感“が鼻に付いた。
何なのあれ?いいの?

主人公のジョンは『ソシオパス(社会病質者?)』とかいう診断を受けているという設定だが、思春期の少年をそうした型に嵌めて分類してしまうのは何だか可哀想に感じた。
彼にあるのは連続殺人鬼の犯行心理を探求したいという純粋な好奇心だけ。
現実の恋愛とか友達には全く興味が無く、アニメやゲームにのめり込んでいるのと大して変わらない気がする。
っていうか、家業が葬儀屋で遺体処理やってるって環境なら死体に興味示してもおかしくないんじゃないかなぁ。

少年が主人公ということで、通過儀礼的なお約束のストーリー展開。
でもジョン役のマックス・レコーズ君の思春期のオタク少年っぽい演技と、我らが”ドク” クリストファー・ロイドの容赦ない殺人鬼っぷりは素晴らしかった。
あんなヨボヨボになってるのに…!

ラストで『ポカーン』とするけど丁寧に作られていてちゃんと面白い作品。
けなしてるけど私は好きです。