新春はやはり時代劇で。
いやめちゃくちゃ面白い。
時代劇、しかも60年近く前の白黒映画だが全く古さを感じないし、125分の長尺も無駄なシーンは一切なく苦にならない。
随所で見せるフィルムノワールのような色気漂う映像もカッコいい。
アクションらしいアクションはほとんどないままドラマでの緊張感を高めていき、終盤の大立回りで一気に爆発させる構成は見事。
片岡千恵蔵、嵐寛寿郎、丹波哲郎、、、昔の映画にさほど詳しくない自分でも知っている超豪華俳優陣の共演も圧巻。
言われなきゃわからないむちゃくちゃ若くて二枚目な里見浩太朗に比べて、この時代から山城新伍は山城新伍のまんまでちょっとほっこり。
バカ殿役の菅貫太郎も研ぎ澄まされた色気を放っており、リメイク版の稲垣吾郎と甲乙つけがたい。
志は同じなれど立場の違いから対立する内田良平の敵役も恰好いい。
ドラマ、アクション共にその完成度に圧倒されたので、ちょっと今後も東映時代劇の金脈を探っていこうかと思う。