十三人の刺客の作品情報・感想・評価

「十三人の刺客」に投稿された感想・評価

chiebi

chiebiの感想・評価

4.0
リメイク版を観てからの鑑賞。
こちらの方がシンプルでストーリーはわかり易かったです。
黄門様の若かりし姿、殺陣も良かったー。
大満足

このレビューはネタバレを含みます

【個人メモ】
島田という模範的な武士が、
悪名高い大名の暗殺の名を受け、多くの犠牲を払いながらも成し遂げる。
最期には、彼の敵でもあり、理解者でもある木曽と共に武士の一分を果たす。
とも

ともの感想・評価

4.0
やっぱおもろい!
アラカンの殺陣、広場に出たところでブツッ、その後は里見浩太朗との対内田良平へ。アラカン最後の大殺陣、気になるなぁ…!
水島道太郎の財布、西村晃のある意味での弱さ、素晴らしい!
張りつめたシーンで流れるように優しく響く伊福部メロディもいい!
ケリー

ケリーの感想・評価

3.3
モノクロームでサムライを描く時代劇といえば黒澤明監督の映画「七人の侍」が有名だが、他にも「羅生門」や「座頭市」なんかも面白い。
その中でなんとなく見たのがこれ。なぜなら私はamazon primerだからだ。(amazon primeにあったから)


「時代劇なんて古臭いもん興味ねえよ、俳優とかも知らねえし」って人でもルパン三世で出てきた”不死人マモー”の中の人や、若かりし頃の里見浩太朗は見ていて気付くのではないだろうか。
菅貫太郎の演じる「松平斉韶」の完成された酷い馬鹿殿っぷりは他の時代劇にも真似されるほどで、似たようなキャラをどこかで見たことがあるかも知れない。
月形龍之介も出ているので今作では水戸黄門様が三人も居る。なんかお得な気分だ。


モノクロームなだけあって派手さは無いが、そのぶん観る側に映画の中へ没入する余地が残されており、白黒フィルム独特の繊細さと1カットの重みが伝わってくる。
これは昨今のデジシネ普及とそれに伴うリテイクに寛容な撮影環境ではとうてい表現しきれない特有のものではないかと私は思う。時代劇好きなら見ておいて損はない。

ただし最近の変にコメディタッチで無理やり感動路線に持っていくのが好きなキレイめヴィジュアル・イケイケ時代劇なファンには十三人の刺客はオススメできない。その理由を以下に説明する。



・時代劇の敷居は簡単には跨げない
冒頭の東映マークが出てからデデーンと題字、そのあと白のバックに延々とクレジットが流れるだけの映像をなんと1分以上も見させられる。ヒャッハー、まさに60年代だぜ!

フィルターが深めに掛かった、耳に直接くるような形容し難い薄さのBGMも手伝ってこの時点で観るのをやめる人もいるのではないだろうか。私は1回止めた。またいつか見よう、と。そういう意味でも十三人の刺客はオススメできない。



・何を言っているのかわからない
オープニングのナレーションで淡々と文語調で話す芥川隆行に密談中のお偉方たちを始め、話す言葉はすべて武家言葉であり現代っ子な我々にはなかなか理解しづらい。

そもそも皆”サムライ”なのだから市井の言葉が出てくる方が少なく、名称も○○藩*万石△△守家中の□□江戸家老職なになに~とやたら固有名詞が多い上に超長い。
初対面同士の武士が第三者の説明をしだすともうわけがわからなくなるので、物覚えの悪い私はその度にいちいち映画を止めてwikipediaを読む羽目になった。
人物相関だけでも頭の中で作るのに一苦労なわけだから、そういう意味でも十三人の刺客はオススメできない。




・単純に飽きる
こらえ性のない人にはそもそも50年前の映画なんて向いてないのかもしれない。私がそうだからだ。
現代の洗練された映画における目まぐるしいアクションやあっと驚くサスペンス、難解なミステリーとは対極の、淡々として渋い武士の強烈な縦社会に生きるドキュメンタリーを2時間もノンストップで鑑賞し続けられる体力と精神力が要求される。
はっきり言って退屈だし私はトイレに2回立ち煙草を10本吸った。武士達と同じように我々にも忍耐と集中力が必要なのだ。
そういう意味でも十三人の刺客はオススメできない。




・後半に向かって失速が加速する
何を言ってるのかわからねーと思うが、あ、ありのままに見たことを書くぜ!

権力闘争を描いた映画は最後には上意を受けたものが勝つのが相場なので、コレももちろん偉い人達が勝つ。とくれば最後の見どころは殺陣のシーンだろう。
水戸黄門のようになまら強い二人が脇差片手にバシバシやったりだとか、無双ゲーのごとく盲目の按摩がチュインチュインやってくれるのか。
答えはNOだ。

「刀なぞ泰平の世に抜くことなし」な時代で13対53の戦いである。
腰が引けて逃げ惑う者やこけて地面に這いつくばったりするばかりで、正々堂々な所謂ブシドーとは程遠いものだった。間の抜けた焦らしプレイにはカタルシスも萎んでどっかへ行ってしまうだろう。

もっともこれは監督の意図したところで、”平和な時代に人を切ったことのない侍が刀を持った殺陣”の表現というのだからなかなかリアリスティックで凄みがある。
だがその”ワザと”にまで意識を向けず、見た目だけのチャンバラ時代劇を脳細胞が欲している人には物凄くつまらない映画に見えるだろう。
そういう意味でも十三人の刺客はオススメできない。



この映画はふざけたモンスター上司のせいで文字通り振り回されるはめになった、板挟みに遭う管理職階級の生き辛さをフィーチャーした作品なのだ。
日々理不尽な命令にもお家を守るためと耐え忍び、忠実に遂行する。時には命を捧げなくてはならないこともある。マッドなサイエンティストにお脳のあたりをいじられるまでもなく彼らは”YES”か”はい”しか選べないのである。そんな悲しい生き物たちの宿命を観る事に現代っ子は貴重な時間を費やしてはならない。そうだ、京都へ行こう。人生に疲れてどうにもいかない時には日常の喧騒を離れてどこか遠くへ行ってみるのも良いかもしれない。そう思ってしまう。そういう意味でも十三人の刺客はオススメできない。
初めて新世界東映に行って見てきたんですけどまずそれがめちゃくちゃおもしろかって、終の字とともに幕が閉まるのかっこよすぎ。超緊張したそうでなかったらまず寝てたと思うんやけどねれなかったため現代の時代劇では見たことがない「馬から降りたとき着物をぽんぽん叩く謎の棒」とか「巨大餅つき機みたいなものから煙がもくもくしている宿場町のセット」とか「大勢で敵味方がサササ!と押し引きしてるうちなんかの拍子でちょっとずつひとが死んでいく殺陣」とかいろいろ面白いものが見れた。

そしてもう何を見てもBLを見出してしまう病なんだけど…ハチャメチャ面白サイコパス殿×一途な忠臣×あいつは俺が育てたけど今は宿敵 みたいなことになってて思いのほか満足感が…。
暗君に仕える忠臣を愛する風潮が昔からあったの趣深いです。ハンベエ、とんだ萌えキャラだったよ…。
片岡知恵蔵がいい。里見浩太朗が若い。嵐勘寿郎の正眼の構えがなかなかいい。

あらすじ
弘化元年(1844年)、明石藩江戸家老の間宮図書が、筆頭老中・土井利位邸の門前で自決した。明石藩主の松平斉韶(菅貫太郎)の異常性格と暴虐ぶりを訴えた訴状が残されていた。松平斉韶は将軍徳川家慶の弟であり、将軍家慶は次の年に老中に抜擢する意向を示していた。幕閣の知るところとなった斉韶の愚行に老中・土井利位(丹波哲郎)は、幕府としての処罰ができないことから暴君斉韶を密かに排除することを決意する。

苦慮した老中の土井利位は最も信頼のおける旗本・島田新左衛門(片岡千恵蔵)に明石藩主・松平斉韶の暗殺を命じる。新佐衛門は生きて還ることなくこれが最後のご奉公と心に期して、相当の武者十三人を集めて藩主暗殺の計画を練る。その中には甥である島田新六郎(里見浩太朗)、徒目付組頭の倉永左平太(嵐寛寿郎)、島田家食客の平山九十郎(西村晃)、浪人の佐原平蔵(水島道太郎)、襲撃場所とした木曽落合宿の郷士木賀小弥太(山城新伍)などが参加した。

参勤交代により帰国途上の斉韶一行を中山道落合宿で待ち構えることとしたが、明石藩の軍師・鬼頭半兵衛(内田良平)は藩主暗殺の陰謀があることを察知して知略を労す。途中、斉韶一行を尾張藩内を通せずとして尾張藩家老・牧野靭負(月形龍之介)は一行の通過を拒否した。先年子息の牧野妥女(河原崎長一郎)が斉韶によって惨殺され、その妻(三島ゆり子)が犯されたことで遺恨があった彼は島田新左衛門に協力して一行の行程を木曾落合宿に向かわせたのである。その直後牧野靭負は切腹した。新佐衛門は一行の道中で策を講じ、この宿場に向かうしかないように仕向けていた。

その間に十三人の刺客は落合宿を要塞化して、自分達の集団の数倍の人数になる斉韶一行を迎え撃つ計画であった。そのため多勢に無勢の不利をカバーするために、宿のあらゆる所にさまざまな仕掛けを設けた。そして一行の動きがしばらく分からず焦燥感に苛まれたが、ついに早朝の朝靄をついて一団の馬蹄の音で一行が宿に近づいて来たことを察知した。ここから明石藩主一行と十三人の刺客との壮絶な死闘が始まった。
セイ

セイの感想・評価

4.0
三池版は死ぬほど好きなんですが、地味ながらもドラマ性はこっちの方が強い印象。サムライの生き方が掘り下げられていたかな。
三池崇史版と比較すると、やはり時代の性と言うべきか、技術力を以ってして生まれた現代版の迫力には見劣りしてしまう。が、役者たちの表情なり、血は出ずとも真に迫る殺陣は技術力を凌駕する。

三池崇史版と今作との共通点といえば、新左と半兵衛の運命の対比。描かれ方は多少違えど、同じ志を持ちながら時代の荒波に運命を引き裂かれた男たちをなんとも無情に描ききっている。

このレビューはネタバレを含みます

・老中、土井(丹波哲郎)の命を受け旗本の島田新左衛門(片岡千恵蔵)は13人の武者を集めて明石藩主、松平斉韶(菅貫太郎)の暗殺を計画する
・人を集める→村に罠を仕掛ける→敵を囲いこんで一網打尽の「七人の侍」メソッド
・斉韶の蔑むような目付きと追い詰められたときのオロオロっぷり
・里見浩太朗が演じた島田新六郎の役が三池リメイク版では山田孝之だなんて、若っか!
・やっぱり落合宿に入ってからの13人vs53人の集団戦のラスト40分が見ごたえあり
・13人のキャラクターをもう少し掘っていれば、合戦で倒れるときにより感情移入できたはず
・斉韶を討ち取った後の時間がグダってた
・よくよく考えると刀で斬りつけられるってめっちゃ恐いな最悪、と思わせられる狭い通路での殺陣
・片岡千恵蔵の最後斉韶を前にした口上が渋い
・オリジナルとリメイクを見比べる楽しさもあり、逆に現在の邦画もできるじゃんと勇気が湧いたり
LEONkei

LEONkeiの感想・評価

3.5
〝死なんとして戦えば生き、生きんとして戦えば死す〟

集団抗争時代劇の傑作『十三の刺客』は後にリメイクもされるが、今も昔もこういった設定は童心に帰ったようにココロ踊らされる。

徳川家慶の弟であり次の老中に指名された明石藩主〝松平斉韶〟だが、その狂気に満ちた異常なる気質により密かに暗殺計画がなされ13人の侍が刺客となって挑む。

物語はフィクションではあるが〝松平斉韶〟は実在する人物であり、実際はそのような性格の持ち主という記録はないらしい。

しかし〝松平斉韶〟の跡目〝松平斉宣〟がかなり横暴で性格が悪く、その死が不可解で謎に満ちているので〝斉宣〟を題材にしたのではとも言われている。

その憎まれ役〝松平斉韶〟を演じた菅貫太郎もいい演技をしていたが、その軍師〝鬼頭半兵衛〟役の内田良平の敵味方関係のない武士道精神を貫く姿が素晴らしい。

クライマックスの約30分間にわたる殺陣は妙に生々しく、双方の荒々しく斬るか斬られるかのただその1点を純粋に感じるは何故だろうと考えてしまう。

命を捨ててもよい覚悟で戦っている双方の侍達も、本心は誰もが死にたくないと心底伝わってくる。



人生の先など誰にも分からない。

現代社会で命を懸けて戦うモノなど皆無だろうし、この恵まれた平和な日本では命を懸けるほどのモノはないのかもれない。

しかし、命の尊さを少し疎かにしてはいないだろうか。

時代は進歩し今と昔では考え方が変化するのは当然としても、命の尊さは今も昔も何も変わっていないと信じたい..★,
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