うにたべたい

GODZILLA 怪獣惑星のうにたべたいのレビュー・感想・評価

GODZILLA 怪獣惑星(2017年製作の映画)
2.8
ゴジラのアニメーション映画作品。
本作は3部作の1作目で、虚淵玄が脚本です。
かなりハードなSF作品となっており、見る人によっては楽しめる作品だと思います。
物語が始まった時点で、既に地球は多くの怪獣による攻撃を受けていて、また、その驚異を跳ね除けている。
そして最後に現れたゴジラと命名された怪獣に人類は敗北を期することとなり、同盟を組んでいた異星人種である「エクシフ」と「ビルサルド」、そしてコンピュータによって選抜された一握りの人類を乗せて、人類居住の可能性が高いくじら座タウ星eへ移動しているところとなります。
その導入部分が専門用語の連発な上、小声で早口の説明となるため、ダメな人はこの導入部分で寝ると思います。
要約すると「ゴジラが現れて人類は宇宙に逃げ出した」訳なのですが、この暗い雰囲気で専門用語を連発して篩にかける感じが嫌いではありませんでした。
また、この導入部分で、過去カマキラスやラドン、アンギラス、オルガなどが地球を襲っていたこと、化学兵器として「ヘドラ」を用いた作戦を施行したことや、メカゴジラを導入する過程で叶わず放棄されたことの説明がされていて、開始時は結構盛り上がりました。
ただ、その後もその鬱々とした雰囲気が続き、以降盛り上がることなく終わった気がします。

要素を取ると"面白い設定"なのですが、映画として、面白くなかったというのが本作の感想です。
私的にはこれまでのゴジラが現代設定ということに比べ、本作では遠い未来を舞台にしており、現実感が薄いというのが理由の一つだと思います。
本作では、怪獣が人類の文明を蹂躙するようなシーンがほぼ無く、また日常生活を送る人々が怪獣に襲われるようなシーンなどもありません。
そのため、こんな怪獣がもし現実に現れたらどうすればいいのかという恐怖感や臨場感を感じることができず、ストーリーが淡々と終わった印象があります。
もちろん、ゴジラ以外の作品であればこういった作品で名作はいくらでもあるので、それが全てではないと思うのですが、本作はゴジラ映画として見ると低い評価をつけざるを得ない内容だったと思いました。
個人的には設定が破綻していようがご都合主義だろうが、怪獣のプロレスが見られれば満足なので、次回作に期待したいと思います。