APO

ReLIFEのAPOのレビュー・感想・評価

ReLIFE(2017年製作の映画)
3.5
ネタバレ含むメモ集


平祐奈演じる日代千鶴が学園祭でのダンス披露に向けて練習動画を海崎新太に送り付ける。その動画が可愛い。これが萌えなのか。

千葉雄大演じる夜明了が似合い過ぎていた。天性の童顔、アラサーくらいのはずなのに余裕で高校生を演じている。夜明了のキャラクターも原作とばっちり合っていて、一番似合っていた。

海崎新太を演じた中川大志もさすがの演技っぷり。アラサー会社員も高校生も難なくなりきっていた。が、アニメや原作ほど "中身が27歳の大人で、見た目が18歳の高校3年生" 感は見受けられず。高校に通い始める序盤などはもう少し大人がいきなり高校生になってしまった葛藤を強めに観たかった。ただ狙いとして、終盤などのプライベート修学旅行 (卒業旅行ではないのか?と疑問に思った) は誰よりも子供ではしゃいでいたように映った。恐らく若者達に「今を大切に」というメッセージを身を持って伝える為だろう。



以下は脚本や演出がアニメとは異なって気になった点を挙げる。

夏の花火大会が雨天中止。明らかに晴れている中のシャワーだったので通り雨だろと思ったくらい。映画やドラマであるかなり明るい中での雨に打たれて走るシーンって綺麗だけど幻想だなと改めて。海崎(中川大志)と日代(平祐奈)が2人で花火を見るシーン好きだったので、ここの脚本チェンジは辛かった。


小野谷杏(岡崎紗絵)の設定が端折られていて悲しかった限り。夜明了(千葉雄大)と同じくリライフ研究所の監視員という裏顔を持っているはずで、2年目の高校生である被験者の日代の監視員のはずなのに。

そして日代千鶴もリライフのプログラムを受ける被験者である流れに持っていき方が雑だった。色々と省かなければいけないのは仕方ないのであろうが、本作を観ただけでは思い入れが出来ずらいだろうなと。
日代がプログラムを終えて大人に戻る際に、手のひらに泣きながらメッセージを残す。
「私は海崎新太に恋をした」
監視員の小野谷に簡単に見つかってしまい、小野谷自身も見つけたら消さなければいけない使命のもと、泣き叫んで苦しむという場面がめちゃめちゃ良いのに。
ことごとく個人的に好きなシーンや脚本が変わって無かった残念な印象が強く残る結果に。


原作やアニメとは違い、海崎と日代の再就職先はリライフ研究所の社員では無く、高校の教師であった。大人に戻りお互いがお互いの記憶を無くした後、同じ赴任先の学校で再会する2人。お決まりの、「そこ私の席なのですが」で顔を合わせる。
最後も原作のように、しっかりと互いがこの前まで恋をしていた相手だと気付いた、という脚本ではなかった。微妙な雰囲気の中でお互いに言いたいことがありそうな感じで終わる。後はご想像にお任せしますスタイル。
映画一本という2時間しかない中では本作のようになってしまうのはよくあることなのかもしれない。
でも『ReLife』は良きです。
APO

APO