PANDADA

劇場版 はいからさんが通る 前編 ~紅緒、花の17歳~のPANDADAのレビュー・感想・評価

4.0
原作は大和和紀の漫画。

時は大正7年。旗本の家系の娘、花村紅緒は男手一つで育てられたこともあり、女らしさのかけらもない剣道の達人のおてんば娘。そんな紅緒だが、生まれる前から決められていた婚約者がいることを初めて知らされ、名家伊集院家に嫁ぐことに。結婚相手の伊集院忍は母がドイツ人な帝国陸軍少尉。親友の北小路環や幼馴染の藤枝蘭丸を騒動に巻き込みながら、行儀見習いとして伊集院家に入る紅緒も少しずつ忍に惹かれていく。そんな中、忍にシベリアへの出陣の知らせが届き、、、、みたいなお話。

原作は大正ロマンものの嚆矢とも言える名作でしたが、
TV版はモスクワ五輪の影響で途中打ち切り、
南野陽子主演の実写映画版はなかなかの駄作でした。

本作は作画こそは現代風ですが、原作に忠実に描かれてます。
前編は短い時間ながらも過不足なく話をまとめ上げつつ、ストーリーを丁寧に展開しており、申し分ない出来になってますね。

監督は「機動戦士ガンダムUC」の古橋一浩監督でこういった原作からの丁寧な再構成はさすがです。

声優陣もイメージ通りの見事なキャスティング。
TV版のOP曲を挿入歌として使ったりとその辺の演出もなかなか。

今までは色々と悲運に見舞われた作品ですが、40年近くしてようやく報われた感があります。

未観の方にも原作ファンの方にもお勧めできる良作です。
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