【男性こそ観るべき『女はつらいよ』】
第3子を出産し子育てに大忙しの母マーロ。夜だけ子守をしてくれるタリーを雇い、生活が一変するのだが...。
軽妙な語り口と編集で、母親であり続けることの苦悩を綴り、明るさの中に神経質なホラー感を忍ばせる演出が秀逸。
赤ん坊の泣き声を軸にモンタージュ仕立てで紡ぐシークエンスは、笑いを誘いながらも心をざわつかせます。
結婚していた頃、私(男です。念のため)は家事・育児の8割をこなしながら仕事をしていました。
なので、断言します。母乳による授乳以外は男性でも子育てできます。母乳の匂いがしない分、男性の方があやすのには向いているんじゃないかとすら思います。(関係ないことで泣いていても、母乳の匂いを感じ、赤ちゃんがさらに泣き出すこともあるんです。)
本作は、一見女性映画のように見えますが、男性監督ジェイソン・ライトマンの視点も反映されています。
そう、これは愛する女性がいる男性のための映画でもあるんです。”母”という呪縛に苦しめられる女性を守るために、あなたなら何ができますか?