Dachiko

ライフのDachikoのレビュー・感想・評価

ライフ(2017年製作の映画)
4.0
「おやすみ 月。おやすみ 星。
おやすみ 空気。 おやすみ 誰かさん。」

いい恐怖映画を見た。普段はあまり映画館では見ないジャンルの映画だが、国際宇宙ステーションが舞台になるため、映画で見た方がより臨場感のある恐怖体験ができる気がして見に行ってみた。結果、帰り道で漕いでいる自転車のペダルが普段より重く感じるくらいにはしっかり後味が残る恐怖を見ることができた。

骨を砕き、血肉を食べ、身体も知能も進化していくLIFE(生命体)。

それに6人のISS宇宙飛行士達は為す術なく翻弄されていく。本当に為す術なく。そのバリエーション豊かな殺害方法と人間達の無力さ加減が最高にハマった。
登場人物全員が頭が良く、決してパニック状態にならないが、それでもLIFE相手には歯が立たないので、そこが無力さを余計に引き立たせるプロップになっていると思う。

また彼らの死に様も従来のそれとは異質である。無重力空間というのを利用した血や体の動きは今まで見たことがなく、まさに「花火」のようだった。

やはり宇宙空間を舞台とした映画は映画館の大スクリーンで観るべきだし、この映画の持つ恐怖や絶望、胸糞の悪さをより味わえた気がした。

最後に、この映画に興味を持ったきっかけでもある真田広之はもちろん格好良かったし、侍魂を見せてくれるので、ぜひ。あんな57歳になりたい。。。