レイモンド

THE BATMAN-ザ・バットマンーのレイモンドのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

待ちに待った新しいブルース様の登場です。
上映時間は3時間。長い。見ごたえはありました。

ジョーカーは序章にすぎなかった、、をやたら売り文句に使っていますが、ノーラン版だとビギンズ、
キッカケ物語を省略しているのでここはバットマンがすでに存在してる世界です。
ちょっと寂しい。バットケイブももう出来上がってるので細かい説明はなしなのです。
序章ってそういう意味だったの。。
私はノーラン版だとビギンズがいちばん好きです。ブルース様がバットマンになっていく過程が丁寧に作られているので何回見てもわくわくしますね。
絵的に派手だしセリフも良く考えてあってコミカルなとこが多いのも好きです。ヒーロー物なのでやっぱり子供が楽しめるのがいいですよね、大人はオマケ程度で。最近はどう考えても大人向けのが多いですが。
ビギンズで小さい頃のブルース様にゴードンさんが父親の上着をかけてあげて励ますじゃないですか、それで3作目のライジングでずーっとゴードンさんがブルース様のヒーローだったとわかるのもすごくいいですよね。

今回は衣装もシンプルでブルース様以外はキャラクターらしいカッコをしないのも寂しい。
ちなみにコリン・ファレルがペンギン役ですがとても地味、特殊メイクはすごい。
キャットウーマンもちゃんとしたマスクはなし、目出し帽は可哀そう。デザイナーさんにお願いしなかったのかな。

あと音楽。ニルヴァーナはまぁいいのですが、バットマンの登場シーンのテーマがダースベイダーのそれに似すぎててあれはどうにかならなかったのか、ショパンの葬送行進曲かー。
せっかく新しいブルース様なのに.....
バットマンも階段?通路??をふつうに使って登場したのでちょっと笑った。
撮影が新型感染症の流行と重なってしまいいろいろ制約があったと思うのですが内容が暗めなのでもう少し色付けしたほうが良かったかなぁ。


お話は「セブン」が好きな人はきっと好きです。
海外ドラマの「ゴッサム」をベースにして所々セブンっぽく。ゴッサムはいいですよ。面白いです。
セブンで奥さんを殺されたあとのミルズ刑事が警察やめちゃって探偵とかやりだすとこんな感じでしょうか。
でも外見はバットマンだしどうなんだ、
せめてブルース様がバットスーツを着用せずに謎解きをして敵と戦うときはバットマンになっていたら良かったんじゃないか、、劇中ほぼほぼバットマンなので
メリハリがない、画面が暗いのに顔出しをしないから表情も分かりにくい、しかも濃い目のアイシャドウを入れたり、急にサングラスをしたりするのでいくら夜行性だとしてもブルース様になにか恨みでもあるのかと勘繰り始める私。
主役なのに!
まぁでも原作だとそういうシーンもあるのかな、、
未読なのでここらへんがわからないですね。

今回の悪役はリドラーです。
ポール・ダノほんと素晴らしい。
あの独特な目つきや台詞まわしは誰にも真似できない。
良い子も悪い子も真似しちゃダメだぞ!
よくバットマンシリーズが公開されると悪役の模倣犯みたいなのが出てきたりしますがあれはポール・ダノが演じてるから良いのであって一般の人がやってもそれはただの二番煎じで一般の人なのです。
決してホアキン・フェニックスやポール・ダノにはなれないのでやめましょう。


そしてポール・ダノは「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」が素晴らしいのでぜひご覧ください。もうしばらくは要りません!というくらいのポール・ダノが貴方をお待ちしています。

ロバート・パティンソンのブルース様、終始顔色が悪く、表情筋があのまま固まってしまいそう。
最近はテネットでニコニコなニールくんばかり見ていたのでとても心配です。
最後のほうで泥んこになって救助活動してるのは良かった。可愛いな。
続編で突然プレイボーイに変身してるかもですがそれはそれで大歓迎です。

この世界のゴッサムシティ、かなり殺伐としていて「ジョーカー」と通じている感じ。
駅のホームで市民がチンピラに絡まれるシーンやラストの独特の笑い声でも匂わせてましたが
もしホアキンのジョーカーと共演するなら嬉しいです、期待しちゃいます。
レイモンド

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