しんご

THE BATMAN-ザ・バットマンーのしんごのレビュー・感想・評価

3.7
バットマンになってまだ日が浅い若きブルース・ウェインを描いた作品。

常に雨が降り注ぎ暗鬱としたゴッサム・シティを徘徊する本作のブルースは心の傷がまだ癒えないナイーブさが前面に出ていて、バットマンになっても不審者感ありありで(変身前は基本パーカー姿でずぶ濡れだし)、見ていて何か心配になる危うい青年だった。そんな世間から見た変質者がゴッサムが望むヒーローになる「成長」が今回のテーマでもあるから、バットマン像はこの位の方がいいのかもだけど。

「動機は同じなのに片や正義でもう一方は連続殺人犯」という善悪の二項対立的なテーマは「ダークナイト」(08)の世界観を踏襲した作りだったけど、「ダークナイト」の濃密さが横綱クラスだとしたら今作は十両くらいの所感。ブルースの周辺環境が今回のストーリーの鍵だけど、登場人物が闇落ちするキッカケとかも感情移入できる要素が今一つなく、没入感には欠けた。それでも、ヴィランであるリドラーとペンギンの存在感はやはり流石で、特にペンギンが終盤あんまり出てこなかったのは惜しすぎる。

「バットマン・ビギンズ」(05)の様にこれが導入編で、ここから更に面白さが加速する続編の製作を望む。あと、次回作は上映時間を短めにして欲しい。
しんご

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