ホンのシネマ

ロニートとエスティ 彼女たちの選択のホンのシネマのレビュー・感想・評価

3.1
一見メインビジュアルを見ると女性同士のラブストーリーなのかな? って思うじゃないですか。
でもこの作品、それだけじゃないんです。

主人公ロニートのお父さんは、厳格なユダヤ教のラビ(律法学者)で超正統派の指導者。
彼と親子の縁を切られてでも、このユダヤ教のコミュニティーから飛び出したロニートは、お父さんの訃報を聞き、ニューヨークからイギリスの実家に帰ってきます。

家を飛び出したとはいえ、父と二人きりの家族だった(多分お母さんも兄弟も出てこないので)にもかかわらず、彼が病気だったことも知らされず、新聞の訃報欄には「ラビ(父)には子供はいない」と書かれ、自宅も財産も全ての遺産はシナゴーク(ユダヤ教会)に寄付するという遺言状があることを知らされます。
自分が出て行ったとはいえ、やっぱり悲しいですよね〜。



そんな彼女を迎え入れてくれたのは、幼馴染のエスティとドヴィッド夫妻。
実はこのエスティと女性同士ながら惹かれあっていたことも、親子の縁を切られた原因の一つでもあります。



ユダヤ教に詳しい訳でもないので、作品を見ての単純な感想として読んでいただきたいのですが、この作品を通してみたこの超正統派ユダヤ教のコミュニティーは、もういろいろ守らないといけないことがあって大変!




いろいろな作品で出てくるユダヤ教の男性の服装は結構特徴的(黒い帽子をかぶったり髭がもじゃもじゃだったり)だった覚えはあるけど、女性もカツラを被らないといけないとか、謎!
でも、逆にユダヤ教との方からすると仏教やキリスト教、神道でも謎の行動は多いと思うので、そこは別にお互い様でしょうか?


それにしても、終始主人公の二人の女性が息苦しそうだったのが印象的でした。

そんな二人の最後の選択はどうなるのでしょう?

自分がどちらかの立場だったら……?
と考えながら集中して観てしまいました。

皆さんならは、どう選択しますか?
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