ごてふ

gifted/ギフテッドのごてふのレビュー・感想・評価

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)
4.0
飯田橋・神楽座にて。フィルマークス試写会で鑑賞。周囲は若年層のお洒落な婦女子過半。確かにこの演目はそのあたりをターゲットにしているのでありましょう。子供の親権を争う筋立ては類似作品多いが、先天的で高度な知的能力(特に数学)を持つ幼女をめぐって祖母と叔父が対立するというのは新味。子役は文句なく可愛く芸達者。ダコタ・ファニング級の≪大物≫だと思ふ。肉体派で名をあげたクリス・エヴァンスが意外や演技派であったこと、敵役(リンゼイ・ダンカン)は堂々と憎々しく、教師・隣人など脇役陣の配置と役回りも上手い。良き映画は深刻なテーマを扱っても笑いと希望、つまり緩急がある。泣き所を押さえた丁寧な演出も過不足なし。大岡裁きは真の愛情ある者を断罪することはないが、訴訟大国では妥協案が提示され、物語はそこで更に一捻りある。身内に天賦に秀でた者など出てほしくありませんな。その誕生を親族一党から祝福され平々凡々に生きるのが一番。ロハで見せて頂いたので評価は少々甘めだが万人にお勧めできる良作。
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