このレビューはネタバレを含みます
これ、ちょっと好きだったな!
子供たちの逞しく生きる姿、
どこかファンタジックで、ノスタルジック、
児童文学っぽい、童話っぽい、
ジブリが好きなひとは好きそうな世界観。
ジャングルと子供たちの姿、
川が氾濫して、簡単に水に沈んでしまう家屋、
でも、それが日常、
そういう暮らしが当たり前の子供たちの姿から、
『ハッシュパピー〜バスタブ島の少女』なんかを連想。
小学生がお弁当食べてる姿から、インド映画『スタンリーのお弁当箱』を連想したり。
幼い兄妹が主人公のイラン映画『運動靴と赤い金魚』とか。
冒頭のトラのCGには違和感があったけど、
空撮とか、技術を注ぎ込んでる感じ、
こういう、きっと子供も見るような、ジュブナイル映画に、お金がかかってる感じ、
いいな、って思えた。
オートバイサーカスの喧騒に、ベトナムにもこういうのあるんだな、とか。
ちょくちょく、ん?と思うところはあるし、
色々と、ツッコミどころはあるんだけど。
草原と、少年たちと、傷ついた少女の姿から、
行定勲監督の『遠くの空へ消えた』を連想したり、
あの映画、ストーリーは全然好きじゃないんだけど、雰囲気は好きで、
なんだろう、そういう、好きポイント、ツボは結構、押されてしまった。
カエルの王子様の童話を思わせるような話、
東南アジア圏でもこういう民話があるのかな?と興味が湧いたりして。
松葉杖をついた、4本足のカエルのような姿に、嗚呼、と思わされたり。
そうそうそう、エンドロールのアニメーションのクオリティが高くて、これには驚愕。
ベトナム発のアニメ映画とか、今後すごいのが出てくるんだろうな、と思わされた。
なんだろう、ツッコミどころは沢山あるんだけど、見どころは多いと感じたな。冒険心に溢れているというか。目指してるものが伝わってくるというか。
少年少女の淡い初恋の物語とか、子供が主人公の外国映画が好きなひとには、是非とも薦めたい。
いろんな意味で、一見の価値ありと思った。