アタリ少年12歳。
愛犬を探して
叔父である市長の作った
犬の廃棄所、犬ケ島へ。
ディストピアで
繰り広げられる冒険物語。
水平と垂直の動き。
時に視点のブレない
ズームアップ。奥行き。
後半に進むにつれ
垂直水平運動の加速が増し、
ストンと終わる。
ドンドコドコドコ…
ドンドコドコドコ…。
矛盾しあうものが画面の中に共存し、
奇想天外な物が息つく暇もなく現れる。
協奏的な不協和音を奏でる。
目まぐるしくシーンが切り替わり、
畳み掛けるように進むその様に、
監督の熱量を感じたというか。
たくさんの矢印が交差し、
ある点をきっかけに矢印が束ねられ
収束に向かう感じに
ある種の安堵を感じたというか。
日本のイメージを繋ぎ合わせて
ザクザク縫ったような、
独特な画面構成。
そこから伝わる空気感は
興味深い感覚だなって思いました。