豪雨により足止めをくらい、とある駅の待合室で偶然出会う人々。彼等の身に起こる奇妙な出来事は、恐怖と狂気が入り混じる人間くさい密室劇へと発展して行く。湿度が靄をかける僅かに色を残す世界で、やがてにおいすらしなくなるその後の展開を、あなたはどう受け止めるか。
『パラドクス』で一部の映画ファンを騒つかせたイサーク・エズバン監督の新作。例の如く今作もしっかりジャケット詐欺だけれど、そこはもはやツッコミ所ではない。この監督は雰囲気作りが本当巧くて、自分はそこで気に入ってしまってる感じが凄いする。悔しい。これジャンル分けがとても難しい。コミカルホラー？そう言えばメキシコ映画ってコミカル要素が盛り込まれる印象がある。メキシコってそういうのが受けるのかな。ここで笑っていいの？ってところで特殊なやつが突然来る。
あの作品に似てるとか、あの監督ぽいとか、幾つか似ているものも思い当たるけれど、それを言ってしまうと双方のネタバレになりそうなので、それはそれとして。
衝撃の！っていう宣伝に期待せず鑑賞することをおすすめする。
