周防監督『それでもボクはやってない』『終の信託』など法廷ものを思い出したが、いちばん近いのは黒澤明監督の『羅生門』(原作は芥川龍之介『藪の中』)だろう。
真相は藪の中、それぞれの解釈があるし、そもそも裁判で争われる事実は、戦略的で法廷での事実でしかない、ということか。
演技対決としては、役所広司の圧勝だろう。
福山雅治は広瀬すずにも分が悪かったように見えた。
演出も、是枝監督いったいどうしたんだというくらい、あざとくて特にラストが目についた。
それでも、ヒットしているようなので、問題提起としては成功しているのだろう。