MK

三度目の殺人のMKのレビュー・感想・評価

三度目の殺人(2017年製作の映画)
4.3
うーん、質問で終わる作品はこそばゆいけど為になるのかな…。

藪の中、私は貝になりたい、ユージュアル・サスペクツ、39、それでも僕はやってない…最近だと22年目の告白とか?
海外だと告発の行方とか??

真実もそうだけど正義とか悪意とかなんてフィルターとか主体の所在によって幾らでも切り口は変わる。
司法が機能であり、その行為が処理である以上、効率性や合理性、説明責任も公明性、公正性も求められてるってことなのかな?
だれもが納得できて必然性を満足するストーリーが真実?
価値観の違いも心情も恐ろしいほどに常識や前例主義に均質化され漂白されてしまって、個人の尊厳や生命がそんなものたちに駆逐されてしまうのだとしたらなんとも悲しい。

第三の殺人の被害者はそんな大いなるご都合主義に抹殺される真実と個人なのかもしれないなと…そして明日は我が身なのかと怖くなった。

役所広司、福山雅治、広瀬すずちゃん、満島兄、市川実日子あと吉田鋼太郎…良かった。

そして好みだったのは映画音楽。
ルドヴィコ・エイナウディ、ミニマルな主題で色んなシーンに対応出来るのがすごい。これ書いたらiTunesで落としまくりたい。
MK

MK