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ワイルドライフのMISSATTOのレビュー・感想・評価

ワイルドライフ(2018年製作の映画)
3.8
「シスターズ・ブラザーズ」の翌日に観に行きました。
こちらも鑑賞後感があまりに満足度高くて、大の字で放置してしまった映画。でも映画としての作品は真逆どころか全く別物。別ジャンル。

俳優としてのポール・ダノが好きで、彼が役者として出る映画も好きなものが多かった。
そして俳優としてのジェイクもまた、役者としてだけでなく、彼が選ぶ映画はどれも面白くて大好き。

そんなポール・ダノが初監督して、ジェイクが出演を選んだ。
もうドキドキでした。つまらなかったらどうしようって(笑)

でもそんな心配はあっさり映画館の床に捨てて大丈夫でした。
観てる間中「うわーおもしろーい!」となる映画ではなかったのに、ずっと観てられた。ずっとずっと登場人物に釘付けだった。
ステレオタイプのようでステレオタイプじゃない家庭(と言うかステレオタイプの家庭なんてないけど)の、どこかにいそうなパパなジェイクとどこかにいそうなママなキャリーマリガン。
そしてポールダノが演じそうな主人公の少年。
60年代のアメリカで多くの中流家庭が恐らくそうであったように色んなことを犠牲にしても女は家庭を守り男はひと旗あげるんだ!と圧力掛かった中で子どもがストレスに晒されていく…だけどそこはポールダノが演じそうな少年。弱そうで不安定そうなのにブレない…けど、不安はやっぱり誘う…それがすごくポール・ダノっぽい(笑)

終わった後の満足感もあったけど、とにかくじわじわ、じわりじわりと、1時間後、2時間後、翌日と、どんどん良いもの見た感が広がり続ける不思議な映画だった。

ポール・ダノ監督。この作品は長い構想期間があったみたいなので出し切れたんだと思う。次の作品がどんな風になるのかが楽しみ。
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