おだまき

さらば愛しきアウトローのおだまきのレビュー・感想・評価

さらば愛しきアウトロー(2018年製作の映画)
3.6
80年代アメリカ。紳士的な犯行スタイルで、人を傷つけずに銀行強盗と脱獄を繰り返した伝説の銀行強盗がいた。


渋かっこいいポスターに牽かれて鑑賞。全編93分で凪いだ海のような静かで美しい作品でした。



やってることは強盗なのだけど、振る舞いがカッコ良くきまっているので不思議と不快感なく見れました。ポスターの、主人公が手で銃を打つしぐさをする場面、カメラワークも含めて好きです。かっこいい。


強盗の主人公と刑事の関係性も好き。晩年のルパン三世と銭形警部がいたらこんな感じかな、と思いました。


主人公が強盗と脱獄を繰り返すのは、主人公の心の中にいる"好奇心旺盛なじぶん"の自我を楽しませようとしているのではないかと思いました。脱獄の方法にバリエーションがあるのも、強盗が紳士的なのも「こうしたらどうだろう?」「こうしたら楽しいかな?」と結果ではなく過程を楽しんでいる印象を受けました。
強盗は駄目ですが、自分を楽しませようと試行錯誤する生き方は真似したいです。


「楽に生きるなんてどうでもいい。楽しく生きたい。」


2023-5
おだまき

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