たま

静かなる情熱 エミリ・ディキンスンのたまのレビュー・感想・評価

3.0
19世紀半ば頃のアメリカ北東部、政治的に影響力があり敬虔な信仰を持つ家庭で生きた詩人、エミリー・ディキンスンが主人公。

死後に多くの作品が世に認められ、19世紀世界文学史上の天才詩人として確固たる評価を受けるけと、生前は10編ほどしか世に送り出していないとのこと。

冒頭で信仰についてシスターの反発もよそに持論を展開するシーンが、エミリーの全てを現しているかのようだった。
自分自身の魂に対する信仰心の強さが、詩に現れていた。
殆ど自宅で過ごし夜中にひとり詩の世界に没頭する姿が静かなる情熱を感じる。生前は女性ということもあり、世間に認められなかった分、本能のままに情熱をぶつける事が出来、素晴らしい作品を生み出したのかなと思った。

病魔との闘いや次第に孤独感に苛まれていき、後半の皮肉たっぷりの言動に見ていて辟易してしまうところも正直に言ってありましが……。
偉大な詩人と時代背景を知ることが出来たのは収穫でした!
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