静かなる情熱 エミリ・ディキンスンの作品情報・感想・評価

静かなる情熱 エミリ・ディキンスン2016年製作の映画)

A Quiet Passion

上映日:2017年07月29日

製作国:

上映時間:125分

3.4

あらすじ

19世紀半ばのマサチューセッツ州。家族と離れ、女子専門学校に通っていたエミリ・ディキンスンは、学校での福音主義的な教育に疑問を持ち、周りからも孤立していた。そんなある日、家族がエミリを迎えにやってくる。弁護士の父は、彼女を家に連れ帰り、兄オースティン、妹ラヴィニアと過ごさせる事にしたのだ。生家で過ごす静寂の時間の中で、ひたすらに詩を綴るエミリ。そしてその詩は、父の口添えもあり、地元新聞に初めて掲…

19世紀半ばのマサチューセッツ州。家族と離れ、女子専門学校に通っていたエミリ・ディキンスンは、学校での福音主義的な教育に疑問を持ち、周りからも孤立していた。そんなある日、家族がエミリを迎えにやってくる。弁護士の父は、彼女を家に連れ帰り、兄オースティン、妹ラヴィニアと過ごさせる事にしたのだ。生家で過ごす静寂の時間の中で、ひたすらに詩を綴るエミリ。そしてその詩は、父の口添えもあり、地元新聞に初めて掲載される。だが喜ぶエミリに対し、編集長は「有名な文学は男の作品で、女には不朽の名作は書けない。」と皮肉を返すのだった。やがて時は過ぎ、花嫁を連れて帰ってきた兄夫婦に息子が生まれ、ディキンスン家は幸せに包まれていた。しかしそんな中、南北戦争勃発により、世界が変わり出した事で、エミリの心境にも変化が現れ始め…。

「静かなる情熱 エミリ・ディキンスン」に投稿された感想・評価

女優も衣装もロケ地も綺麗だけど、映画というよりドキュメンタリーで山場はほぼなくただ緩慢とした時間が流れてくだけで、途中から飽きる。

本当にエミリーディキンソンのファンなら楽しめたのだろうけど、ただ彼女が多感で生きにくい人間なんだろうな、としか私は感じなかった。
キリスト教の倫理観というのも私がいまいち理解できないのもあって難儀した。
 19世紀のアメリカは、まだまだ英国文化が色濃く残っており、話す言葉もアメリカンスラングではなく、クイーンズイングリッシュに近かったと考えられる。言葉は思想や情緒、風俗に大きな影響を及ぼす。従って当時のアメリカ人の価値観は英国式の古臭い道徳の範疇から逸脱することはなかっただろう。
 本作品は、そんな窮屈な倫理観に凝り固まった社会にあって、断固として精神の自由を貫こうとした孤高の詩人の物語である。キリスト教の価値観から1ミリも抜け出すことのない周囲の人間たちとは、当然いさかいを起こすことになる。

 金持ちの家に生まれたから働かないで一生詩を書いて暮らせたのか、それとも当時は女性が働くことはなかったのか、そのあたりは不明だが、経済的環境は恵まれていたようだ。しかし金持ちは現状の社会体制が継続するのを望むはずで、同時代の価値観を疑わない傾向にある。にもかかわらずエミリが時にはキリスト教の価値観さえも相対化してしまう自由な精神を維持しえたのは、おそらく幼いころに獲得したであろう自信と勇気の賜物である。
 映画の冒頭から、シスターによって同調圧力に従うかどうかを試されるシーンがある。あたかも踏み絵のようだ。エミリは自分の真実の声に従って対応する。この行動のシーンにより、観客は主人公が若いころから勇気ある女性であったことがわかる。そしてその勇気が、詩人を一生支え続けることになる。

 イギリスの詩人、W.H.オーデンは「小説家」という詩の中で、詩人について、次のように書いている。
『彼等は雷電のようにわれらを驚愕し、または夭折し、または長い孤独に生きのびる。(深瀬基寛 訳)』

 若いころに女学校のシスターを驚愕せしめたエミリ・ディキンスンもまた、長い孤独に生きのびた詩人であった。
イワシ

イワシの感想・評価

4.0
細部豊かなショットが持続する気持ちよさ。蝋燭、ランプ、暖炉の灯りに照らされた室内をゆるやかに360度パンするシーンが素晴らしく、字幕が邪魔だと思うくらい。激しく辛辣な口調で欺瞞を攻撃するシンシア・ニクソンのセリフは反応の早さもあいまって、アクションを見ているかのよう。
ひろ氏

ひろ氏の感想・評価

1.2

このレビューはネタバレを含みます

‪▼概要‬
‪19世紀のマサチューセッツ州。‬
‪エミリ・ディキンソンの伝記を描いた作品。‬

‪▼物語構造‬
‪伝記

‪▼感想‬
‪・技術‬
特に感じられない。

‪・引用‬
確認していない。

‪・感想‬
急性の福音主義症とは上手い表現だった。

脚本の観点から観ると、かなりの我慢を強いられることになる。
冒頭15分で鑑賞終了。残りの尺は早送りしながら流し見した程度。

エミリ・ディキンソンの伝記のうち。どのエピソードを描きたかったのかが不透明だった。
役者のバストアップのカットばかりのために、“物語”がほとんど頭に入ってこない。映画としてもドキュメンタリーとしても“物語れていない”。制作側は楽だろうが、演じる役者側は相当な苦労を要したことが窺える。設計思想のない脚本ほど、何も生み出さない設計図は存在しないからだ。

特に南北戦争のくだりでは『プライベート・ライアン(1999)』のオマージュが差し込まれていたのには、さすがに閉口せざるをえない。
Ayali

Ayaliの感想・評価

-
彼女はまっすぐ過ぎただけ。
曲がっているのは周囲の方だ。
歪みはいつも弱い者にいく。
yuu

yuuの感想・評価

2.5
主人公が歳を重ねる毎に頑なになってしまうのが、とても痛々しかった。
アメリカの詩人エミリ・ディキンスンの伝記的映画。

すごく自分を持ってる人だなってのが率直な感想。
キリスト教(というか魂についてかな)に対する彼女の考え方は共感もてましたね。
周りからは偏屈扱いを受けてましたけど、思考停止して右にならえのあんた達の方がよっぽど偏屈じゃんって思っちゃった。
自分の世界というか理想が高すぎるせいか、暴走気味な面も多々ありましたけど、私は彼女の生き方嫌いじゃない。

彼女の様々エピソードに重ねて、詩の朗読が挟まれるんですけど、これがまた素晴らしいんですよ。心の声をストレートに伝えてくるんです。
これはすっと入って来ましたね。

そういえば小説はそれなりに読むんですけど、詩集って読んだことないなぁ~
この映画見たら絶対エミリ・ディキンスンの詩集が読みたくなりますよ。
今度本屋さん行ったら探してみようかな。
ぷりん

ぷりんの感想・評価

3.2
一人の女性として 魂に正直に生き抜いた詩人エミリ・ディキンスン。
全く存じ上げず 大変失礼しました。アメリカ国内では かなり有名な詩人の方だとか…。
アーリーアメリカンの時代に こんな風に生きづらさを持っている女性がいたんですねぇ。おおらかで人間性を豊かにたたえてビックドリームをつかみ取っていく 黒か白かはっきりとしたストーリー仕立てのアメリカ映画とは違って、信仰をメインに据えているせいか 「~ねばならない」という慣習に縛られながらも 自分のありようを純粋に追求していく生き方は お見事…ですが、見ている私は、疲れました。
もう一つ、アメリカ国内の福音派と言われるキリスト教右派の方々の信仰のありようや強さの源泉は この映画のベースになっているのではないだろうかと感じておりました。
ディキンスンが住まう建物の周りに広がる 直線的な林 建物の黄色い壁 緑の下草 家屋の中に抑えめにしつらえてある家具 消費大国アメリカとはまた違った面を 映像の中であじわっていました。
Yuuki

Yuukiの感想・評価

3.8
良い映画だけど、シンシアニクソンが若い女性時代を演じるのはかなり無理ありでした。どう見てもおばあちゃんで…熱演でしたが。。
エミリーディキンソンの詩集が読みたくなりました。
mimo7391

mimo7391の感想・評価

3.9
いつの時代も女性は結婚しているかどうかで判断されるもの。狭い世界の中で自分の中の弱さや醜さと戦いながら生きていく辛さがとても伝わってきました。
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