たま

ロスト・キング 500年越しの運命のたまのレビュー・感想・評価

3.5
実話ベースなので安心して見れます。

でも、ひとりの主婦が歴史を翻した…という文言にはどうも納得がいかない。
フィリッパは仕事も持っていたし、ただの主婦には大した能力が無いとでも言いたいようで…

まあ、それはさておき…

歴史は勝者が作ると言われるように、歴史上の人物で、正当な評価を受けていなかったり、間違った逸話が伝えられたりはよくあるようですね。

主人公フィリッパは、職場で正当な評価を受けられず、モヤモヤした気持ちで、シェークスピアのリチャード三世を観劇し、リチャード三世に思いを馳せる。

悪名高き彼の汚名を晴らすため、500年前の真実を探るべく奔走するという、余りに無謀な行動をとる。

フィリッパを駆り立てたのは、自分と同様に正当な評価を得ていなかったんではないか、何としても真実を知りたい、という情熱だった。

専門家でも無く、実績もなく、ただの素人と言うだけで門前払いにされるのが常だけど、見事に突破して遂に遺骨を発見する。その熱量がすごい。

離婚して別居中の夫が理解がありすぎたり、成果を横取りするような意地の悪い大学関係者…など、映画あるあるの展開
がちょっと気になったり、発見に至る経緯をもっと細かく見せて欲しかったなという思いも残ったけど…

フィリッパは世紀の大発見の立役者なのに、それでも正当な評価をされなかったところがまた現実。
この映画でようやく世界中の人達に評価されたのかなと思うと、映画の力は素晴らしい。

フィリッパが、学生たちの前て講演する姿には、うるりときました。生き生きとした表情がとても素敵でした。
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