るる

ウーナ 13歳の欲動のるるのネタバレレビュー・内容・結末

ウーナ 13歳の欲動(2016年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

こんな副題つけないでくれ…

ジェフ・ダニエルズが演じた舞台の記事を読んで気になっていた作品。

「ドラゴンタトゥーの女」のルーニー・マーラが演じるとなんだかな…

こういう少女を、得体の知れない悪女として描かない映画、やっと見られたという気持ち。だが、胸糞悪い、ずっと不穏、場所が…トイレって。自宅って。何か嫌なことが起こる予感がずっと。そういう意味では凄い映画化。

子供には恋愛する能力はない、その気持ちはまやかし、などと言われたら、子供はどうすればいいのか。周囲の大人がどの段階でどこまでちゃんと対応できるかだと思う。ウーナはカウンセリング受けろ、母子ともども。裁判起こした時点で支援団体はなんとしてでも補助してやってくれ。

個人的に、彼に魅力を感じなくて、彼女が何故彼に惚れたのか、説得力がイマイチ。父性も、おっさん特有のお茶目さも幼児性も、そんなに感じなくて。身近にいたことくらいか。駆け落ちとか言い出しちゃうあたりか。うーん。舞台版を見たくなった。

プールでひとり、おじさんと遊んでる彼女を見て、周りの女の子たちが笑ってる感じ、リアル…いるよね、ああいう子、いるのよ、ひとり大人びていて、同世代との仲は差し障りなく、でもちょっぴり浮いてて、大人の前でしか自分を解放できない女の子…大人を手玉に取ってる万能感…その実、とても子供…愚かな子供であることを自覚してない子供…他に拠り所がなく大人に恋をする…

ということを、わかってないおっさん…自衛してほしいし、大人として諭してやれよと。手を出すなよと。馬鹿野郎と。

公園のシーン、気色悪かった…

互いに、人生めちゃくちゃになった、彼女の拠り所は相変わらず、彼…奥さんに嫉妬する感じも、リアル…

もうほんと胸糞悪い。彼に再び会うことでしか、清算できないわだかまり、過干渉な母との確執、亡き父への失望、典型、典型だけど、

でもなあ、彼の気持ちを知って再び…って、おい!!あほか。でも大人になってもう一度やってみないと、乗り越えられなかったんだろうなとも思う。大人になった彼女とはできない彼。もう答えは出てるだろ…

リズ・アーメッドくん、髪型からしてドラマ「ナイト・キリング」後かな。存在感が良かったし、ルーニー・マーラとの組み合わせ、可愛かった。頑張ってほしかった。

しかしなんで前科のある人間が少女の里親なんかできるんだ。制度がおかしくないか。

そこで終わるー!?というラストで、なんだかな。

女の子が見て、おっさんとの恋、年の差恋愛なんてロクなもんじゃないんだ、と思える内容なのはいいけど、おっさんへの罰、糾弾、大人ならどうすべきだったかという話、もうちょい、あっても良かったのでは。ロリコン大国に住む人間としては、子供に手を出す大人はダメだということは自明ではないので…あんな大人はダメなんだと明言してほしかった。つらい。

彼女は果たして吹っ切れたのだろうか。わからん。家に帰ったのかそれとも。
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