ウーナ 13歳の欲動の作品情報・感想・評価

ウーナ 13歳の欲動2016年製作の映画)

Una

上映日:2017年07月16日

製作国:

上映時間:94分

3.5

あらすじ

ウーナは、13歳の時に許されぬ恋をした。相手は父親の友人でもある隣人のレイ。二人の年齢は親子ほど離れていたが、お互いに愛し合っていた。しかし、その恋はある夜に突然終わりを告げた。レイは少女と関係を持ったことにより逮捕・収監され4年服役。その後、町から姿を消した。一方ウーナは、事件から15年経った今もレイのことが忘れられず、意味もなく名も知らぬ男に抱かれ、抜け殻のような毎日を送っていた。ウーナと将…

ウーナは、13歳の時に許されぬ恋をした。相手は父親の友人でもある隣人のレイ。二人の年齢は親子ほど離れていたが、お互いに愛し合っていた。しかし、その恋はある夜に突然終わりを告げた。レイは少女と関係を持ったことにより逮捕・収監され4年服役。その後、町から姿を消した。一方ウーナは、事件から15年経った今もレイのことが忘れられず、意味もなく名も知らぬ男に抱かれ、抜け殻のような毎日を送っていた。ウーナと将来を誓ったあの夜、なぜレイは戻ってこなかったのか。ウーナは、レイの所在を突き止め15年ぶりに会いに行くが、彼は名前を変えて過去を捨て、新しい生活を送っていた…。

「ウーナ 13歳の欲動」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

日本でも何度か上演されている2007年ローレンス・オリビエ賞最優秀作品賞受賞戯曲デビッド・ハロワーの「ブラックバード」を原作者自らが脚色し、「ウーナ」のタイトルにしたように、ウーナのふさがらない深い心の傷をずっと見せられる感じで、15年前に罪に問われて終わった中年男と13歳のウーナの恋愛が何であったのかを問うような視点なのだ。

恋愛と性、大人びていても未成熟な成長過程にある子どもと、中年ぐらいの大人との意識の違いもあって、或る種のラブストーリーとして描かれているから、非情に難しく考えさせられる。
思春期の少女でも女であり、女として男を愛したのだろうから。それでも、
父親程の年齢の男と愛らしい少女ウーナとの恋愛の記憶は淡く美しく回想されるけれど、ゲームめいた秘密の逢瀬には背徳の歓びのような不穏さもあり、成長したウーナの精神の壊れっぷりは、その恋愛が悲劇的に終わり、しかも性的虐待ではなかったかという意識を家族や周囲、社会から抱かされ、自身もその愛を疑い、性的虐待の被害者として成長した為、服役したとはいえ名前を変え人生をやり直してる男よりも、傷が大きい。
過去に囚われたままのウーナには、仕事で役職に就き家庭まである男から、あれは愛だったと言われても何の慰めにもならないように思う。愛の残像が浮かぶものの再会に動揺する男には警戒心と欺瞞、子どもだったウーナへの責任転嫁の自己防衛が見えるし、毅然として見えるウーナは愛憎の間で揺れる砕けそうな脆さが窺え、その対峙にはスリリングな緊張感が伴う。
ウーナが男に求めていたのは、15年前の愛が真実の愛だったのか、その答えが得られたとしても過去は取り戻せない。
結果、ウーナの傷口を拡げるばかりで、彼女は男に会って、いったい何を求めていたのか、戯曲と同じで、まだ投げかけられたままなようにも思えてしまった。それと、舞台演出だともっとショッキングであるはずの場面が和らげられてる感じもするな。

痛々しいウーナのルーニ・マーラも良いのだけど、少女時代のルビー・ストークスがとても良い。そしてベン・メンデルソーンは相変わらず胡散臭くて良い。


2016年のトニー賞で、ストレートプレイ部門のリバイバル作品賞、主演男優賞(ジェフ・ダニエルズ)、主演女優賞(ミシェル・ウィリアムズ)がノミネートされたときの舞台「ブラックバード」を、「性的虐待の被害者と加害者の対決を描いた凄惨なドラマ。大胆にも性的虐待関係をある種のラブストーリーとして描き、虐待が子どもの内面に及ぼす破壊力の凄まじさに迫った作品」と書いていた評があって、これがとてもしっくり理解出来る。
ai

aiの感想・評価

3.5
あらすじを読んで、いつか聞いた舞台の話に似てる…と思ったら、「ブラックバード」を映画化したものなんですね。自分の人生を台無しにした相手に会いに行くウーナ。子供の自分には知る由が無かったことを知るため。そして、どれほど取り返しのつかないことをしたのかを知らせるため…。レイの言動のほころびに気付くとゾッとする…。
きえ

きえの感想・評価

3.7
カリコレ2017で最近まで上映されてた本作。劇場鑑賞を見逃してしまったところ、オンライン上の映画館と言うキャッチフレーズの『DIGITAL SCREEN 』で22日まで配信されてると知り早速自宅鑑賞。

これ普通に面白かった!
コアなファンが多いルーニー・マーラー主演と言う事を考えても、多くの劇場で上映されるべき映画かと思うけど、タブーを題材にしているのでその辺り影響あったのかな?

『キャロル』で”禁断の恋”を味わったルーニーが、本作でも再び”禁断の恋”に身を投じる。もっとも、描かれるのは禁断の恋の渦中ではなく過ちによって狂わされた男女のその後…

突然消えた男を忘れられず過去を引き摺ったまま生きてきた女が、男の居場所を突き止め再会する所から始める。サスペンスフルな心理劇は戯曲が原作なだけあって剥き出しの感情がぶつかり合う会話劇だ。

その”禁断の恋”とは…
13才の少女と父親の友人だった中年男との社会的に決して許されない関係。

再会した2人の会話から回想と言う形で15年前の過去が少しずつ見えてくる。韓国映画と違って生々しい描写は一切ない。観客のイマジネーションに委ねた静かな描写で禁断の恋が蘇る。設定はセンセーショナルでも作品自体はとても品良く作られていて映像も美しい。

強いていちゃもん付けるなら、13才を演じた少女役から全く恋の感情が汲み取れなかった。もう少し気持ちの濃厚さや無邪気さ無知さゆえの罪無き魅力(魔力)みたいなものを演出してくれるか、そう言うビジュアルの子を出演させるか、にした方が良かったと思う。余りにも表情が乏しいから忘れられない男になる程の思いが感じられなかった。

でもそれがルーニー・マーラーになると忘れられない男への思いが一気に濃厚になり、少女と女の間に温度差を感じつつも、痛々しい迄の積年の思いをぶつけて行くさすがの演技に引き込まれた。『この人生が難いのよ。それを分かって欲しかった』と、これが最大の本音である事を伺わせる感情の爆発は迫り来るものがあった。過去の愛に懐疑的でそれゆえ不安定でエキセントリックな女の複雑さを演じさせたらほんと上手い。そして脱ぎっぷりもいい。

禁断の恋の地獄は終わった後に訪れるものだと言う事をこの作品は描いていく。自分が愛だと思っていたものに疑念を抱く事ほど辛く苦しいものはない。

女を苦しめ続けたのは、そして最も知りたかったのは、男は自分と同じだけあの愛に誠実だったのかと言う事。つまり男は自分だから愛してくれていたのか、それとも”少女”だから愛していたのか…

薄暗い部屋の片隅で重なり合おうとする男女。しかしそこで出て来た男の言葉に動きが止まる。長年の疑念が言葉になる女。何と言う痛々しいシーン。傷口を再び開かれた様な強烈な痛み。ルーニー・マーラーの震える背中は言葉にならない。

どうしても収まりきらない女の感情。ここからラストに向けての展開は少々サスペンス的なテイストにも感じられる。

女が男の家で見たものとは?

そして最後に男が口にした言葉とは?
それは真実なのか?
女が望んだ着地点なのか?

これ人によって取り方が変わるラストだと思う。女にとってやっと前を向ける希望の言葉にも取れるし、女を静める為のその場限りの誠意にも取れる。

疑念に包まれた終わり方。
うーん、やはりこれサスペンスだ。
とり分けあの存在は最大の疑念…

小児性愛と愛、そのボーダーラインを上手く使って男と女の愛憎劇をヒリヒリと魅せてくれた。


最後に…

『DIGITAL SCREEN』の補足

無料会員登録をして鑑賞代1500円をクレジット払いするだけ。これを高いと思うか妥当と思うかはあるだろうけど、劇場までの交通費が掛からない事を考えれば、公開間もない新作でこの値段は妥当なのかな。一応”映画館”ですし。でもリアル映画館と違って鑑賞期間内なら何度でも鑑賞出来る点はお得と言うかメリットだと思います。

因みに無料会員登録した時点で6ポイント貰えて、そのまますぐに6ポイントで1本無料の鑑賞が可能。なので本作は無料鑑賞しました。
miku

mikuの感想・評価

3.7
ルーニー・マーラ好きなら楽しめる。ルーニーじゃなきゃ見続けられないかも…。
出演者がみんな美男美女。ベン・メンデルソーンはやっぱりかっこいい。少女時代のウーナ役の子も惹かれた。
不思議な雰囲気の映画で、イメージカットが魅力的だった。

ルーニーは毎回本当に脱ぎっぷりが潔くて大いに褒めたい。なのにいやらしくない!脱ぐほどに切なさと儚さが増す女優って他にいないと思う。本当に大好きな女優です、ずっと観ます。
tower1209

tower1209の感想・評価

3.3
ウーナが怖かった。というかめんどくさかった。
emily

emilyの感想・評価

4.0
 13歳のウーナが恋したのは父親ほど歳の離れた、父の親友レイ。二人は真剣に愛し合っていたが、ある日突然終わりを迎える。15年後まだレイを想い続けるウーナは彼に会いにいく。そこには名前を変えて新しい生活を手に入れていたレイがいた・・

 幻想的な音楽と共に夢物語の扉を開くように物語は始まる。しかし一気にディスコの早い音楽に切り替え、音が爆走し、青から赤へ大人になったウーナの日常に切り替わる。現在と過去の回想を行き来しながら、徐々に明らかになっていくウーナとレイの出会いから別れまで。男女の微妙な心情を確信的な時代の切り替えで操り、無機質で生活感のないぬけがらの今と、すべてが満ち足りてた13歳の頃の対比が痛々しいまでに伝わる。

 二人の現在の会話になってからはそれぞれの語りによる回想も広がる。幻想的なハイトーンの色彩の過去と暗く無機質な建物内の今。荒々しく抱き合う今、過去の二人が交わるシーンは語りのみで映像にはない。だからこそよりピュアで、その愛し合った短い時間が永遠に二人の中に生き続けているのがわかる。

 ウーナ演じるルーニー・マーラとレイを演じるベン・メンデルソーン。二人の絡みのシーンもあり、陰影の中に浮かぶルーニー・マーラの背中が皮相的で印象的だ。会話のみで成り立つ今も、過去の回想の切り替えが非常にユニークで、抜群のタイミングでやってくるので全く飽きが来ず、サスペンスフルな音楽がより二人の物語を神秘的な物へと作り上げていく。

 無知な少女と大人のレイ。禁断の愛だが、確かに二人の間の愛があったことには間違いない。しかしそれは周りに認めてもらえるものではない。そうして彼女もまた彼もその恋を引きずっているのは間違いない。どんな形であれ、それは一瞬で淡く切なく消え去った恋だからこそ、二人の中で大きく美化され永遠の物となっているのだ。昔には戻れない。心の奥底に気持ちがあってももう一度その沼に落ちるほどもう子供ではない。ウーナはレイに会いに行った。それは未来を歩いていくためである。前向いて進むためである。最後にはほんの少し希望も残してくれる。止まった時間に居たのは自分を守るためだ。前向いて進めなかったのは自分で殻に閉じこもっていたからだ。ただ前に進むだけ、難しいようで考え方一つでそれはもっとも楽で健全な生き方である。
RINAppe

RINAppeの感想・評価

4.0
「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2017」にて。

ルーニー・マーラ×ベン・メンデルソーンという私的に胸アツすぎる組合せで終始ドキドキ。
最近引っ張りだこのリズ・アーメッドも出演。
(スターウォーズファンなら『ローグ・ワン』のクレニック長官とボーディーだ‼となるはず...!)


13歳のウーナは父親の友達で隣人のレイ(ベン・メンデルソーン)と決して他人には言えない恋人関係になるも、あることがきっかけでレイが少女と関係を持ったと逮捕されてしまう。
事件から15年経つもウーナ(ルーニー・マーラ)はレイのことを忘れられず、会いに行くことに。
事件以降久しぶりに再会した二人は一体何を話し思うのか。
そしてその事件の真相は?


私がルーニーとベンの結構なファンであることも一因だけど、二人の危うくて脆い関係にハラハラが止まらなかった。

感情を剥き出しにするウーナ、以前の自分と現在の状況に葛藤するレイ。
二人ともぴったりはまっていて良かった。


日本未公開かなと思っていたけれど、カリコレで見られてよかった!
シネマカリテさんありがとう~!

あ、でも突如ついた副題はやっぱりない方がいいのでは...と思う。
内容ちょっと違う気がする。
中江

中江の感想・評価

3.0
ルーニー・マーラのどこか哀愁漂う表情で成立している映画。
Sharksta

Sharkstaの感想・評価

3.1
キャスティングが良い。
取り上げた題材も興味深い。
色々考えさせられてしまう映画だったが、不思議とこの手の映画を見る時に感じてしまう、嫌悪感?非日常?てきな感覚を覚えることは何一つなく、本当に2人の間には大切な瞬間があったんだ...と、思わされる映像作品だった。
kyoko

kyokoの感想・評価

3.8
カリコレ8本目
見逃したと思ったら追加上映してくれた。

いかにもイギリスの戯曲といった感じの、観る人によって何通りも解釈ができそうな作品は個人的にも非常に好みである。
これを純愛映画と見るか小児性愛者あるいは痴人の愛的に見るか。
まぁ全部かな。

15年を経てレイに会うことは、彼女の今後の人生にとって、果たして必要なことだったんだろうか。
結局はひとりあの観覧車に取り残されたままなんじゃないだろうか。
ウーナの苦しみを思うと、やはりレイの行動は愛とは言えない。

ルーニー・マーラよりルビー・ストークスの透明感のほうが良かった。
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