このレビューはネタバレを含みます
このジャケット…一度見たら誰もが2秒ほど固まってしまうこのインパクトは何だ。その圧倒的主張に、たとえクソ最悪な９６分間だったとしても、どうしても怖いもの見たさの気持ちが勝ってしまう。そんな〝ジャケ勝ち〟映画。
果たしてあのビジュアルの面白さを本編の内容が超えてくれるのか、それも気になっていたが、開始１５分ほどで早速、件の首絞めシーンが出てきたときは笑ってしまうと同時に、こんな早いタイミングで出しちゃっていいの？ と心配になりもした。しかし、それは杞憂に終わった。戦いはまだ2回も残っていたからだ。
にしても３度にも及ぶロングキャットファイト、恐ろしい泥試合を強いられたふたりの女優は殴り合いながら「なんでこの仕事受けたんだろう＿」と思ったかもしれない。なぜ毎回、片方が意識を失うまでやり合わなきゃいけないのか、そこにどんなメッセージが込められているか全くわからない。ただ、あそこまで阿吽の呼吸でお互いを殴りあうふたりはきっと、実は仲がいいんだろうな。息が合いすぎてる。
個人的注目ポイントは、熾烈な戦いを３回も繰り広げる彼女たちのバトルステージのチョイスの謎さについて。
「非常階段」「タイヤ置き場」「落ち葉のとこ」なにこのチョイス！！ なぜそのチョイス！？ こればっかりはセンスとしか良いようがない。
こんなに色々とデタラメなんだから、きっとあの世間に評価されてたアシュリーの絵画もきっと、ただのそれっぽい落書きなんだろうな、、、勝手に想像してまた笑ってしまうのであった。
たまたま飲み屋で知り合った人がこの作品を知ってたらテンションめちゃ上がる、そんな映画。
