Moeka

サスペリアのMoekaのネタバレレビュー・内容・結末

サスペリア(2018年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

きた変態映画!オリジナルを基にストーリーを全く別物として、恐怖と魅力をより倍増させた監督の手腕に祝杯。今回男性の主要人物が探偵的役割で登場するのだが彼は正直事件の解決には全く役立たず、おまけには自らの”罪”を魔女によって諭されるとある。女が集まればめっちゃ怖いんやで!というそれだけだとフェミニストがガチャガチャ言いそうな内容をこのおじいちゃんを投入することによって男も介入しようとするけど結局は無駄なこと、でも彼女らは魔女だし、という均衡をとったのは現代らしいというか。鏡がとにかく強調されその向こう側に続く悪夢の世界を、そして館では全て見られているという表現がまあ恐ろしい。気になったのは序盤からコンパスと定規に目とフリーメイソンのマークらしきものが映し出され、それであのクライマックスだからソドムの市、アイズワイドシャットを連想させるのだがこれまじで流して大丈夫なのだろうか?
スージーの悪夢のシーンはブラックスワンのようにシュルレアリスムの表現を用い、全体を通して美と血の狂宴に私達を耽溺させる。スージーが館とまぐわう描写をみてここ最近は人間の入れ物を館で表す手法が多い気がしてならない(昔もか?)母性も1つのテーマなのだが母のトラウマを超え自分も清純無垢な少女から変貌を遂げて憎き魔女の母達を倒し、救いの死を求める少女達にキスで望みを与えるところがよかった。オリジナルとは異なるもののフィルムを染める色などお!となるシーンも多く、加えてシルヴィテステューの無駄()使い、肉を手づかみで食うティルダ様、ダコタちゃんの野生の獣のようなうねる肉体、美女達を率いるティルダ様、衣装、血の赤と雪の白のコントラストとなど最高の作品でした!オリジナルより個人的にトラウマになりそうな映画だと思う、長かったわ〜
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