NEWおっさん

彼女がその名を知らない鳥たちのNEWおっさんのレビュー・感想・評価

4.0
「この最低な愛の形に救いはあるか。」

嫌ミスクイーンの1人、沼田まほかるの小説を「ユリゴコロ」に続けて映画化。監督は、自分的にはヒット率が高い白石和彌。松坂桃李が「ユリゴコロ」に続き出演してるが、全く役所が違う最低なキャラを演じてるのでちょっと笑った。

その松坂桃李演じる水島を始め、出てくる男性陣が悉く共感できないクズばかり。じゃあ主人公である十和子はと言うと、陣治に罵詈雑言叱咤激励しておきながらちゃっかり陣治の金で仕事もせずダラダラ暮らしては浮気する悲劇のヒロインクズ。この4人で1番まともな陣治は陣治でストーカーばりの気持ち悪さ。

開始早々にヤバさ爆発なクレームしてる十和子を見た時点であー1番嫌いなタイプだわ、と思って見てたし、揃いも揃ったクズ共の四画関係を延々と見せられてるようなモンなのに、最後はちょっと泣いてしまった。この持って行き方は卑怯だわー。ミステリーとしてもサプライズ感はあったし面白かった。

同じ沼田かほたる原作なら「ユリゴコロ」よりはこちらのが良かったかな。ここまでクズだらけな登場人物がいるのに感動するってのもあんまり無いよ。

余談とまではいかないが、ラブシーンがめちゃくちゃ多い。ここ最近見た中でもダントツ。でも蒼井優は役者としては好みだが、可愛いとはあんま思わないので、全然興奮しなかった。まあでも男性陣が色気あるので女性視点ならものすっごい興奮してるのかも、とクズな発言して締める。