ピーター・ディンクレイジが主演というSF。自分以外の人間が死んでしまった世界で、それ以前から孤独だった男が生き延びて暮らしている。
死体が腐るため、せっせと穴に埋めて、貴重なエネルギーである電池を手に入れる。図書館の司書として、変わりなくルーティンをこなしていく。
そこへ、エル・ファニング演じるグレースという娘が現れて、彼の日常に介入していく。
ピーターは、こういった気難しい役が上手い。そして、エル・ファニングのちょっと病んでる系の役も良く、どこか危うさを含んだ微妙な関係に(安っぽい恋愛モノとは違う)ハラハラさせられ、後半はその予感がどんどん悪い方へと進んでいく。
クライマックスからのエンドロールに表示されて初めて回収されるタイトルの伏線は、邦題の微妙さを際立たせる。
人類滅亡系SFというより、やはりヒューマンドラマの色が濃いような印象を受ける作品。