Masato

この世に私の居場所なんてないのMasatoのレビュー・感想・評価

4.1
町山さんが推していたので鑑賞

確かにリアル「スーパー!」

片田舎のノスタルジーな雰囲気の中、空き巣に入られた主人公が変人の男と組んで空き巣の犯人を捜すストーリー。
やがて、思わぬ方向へと物語が進み、戻ることはできなくなってしまう。

主人公が良い意味で普通の人。
日々の生活に嫌気がさしていて、些細な不幸が不満を募らせている。
もはや自分に存在価値など見出せず、この世に居場所なんてないのでは?と思ってしまう。
しかし、空き巣に入られたことを機に、自分の存在価値を見つけるために、正義の行動をとりだす。
しかし、自分が思う正義の行動はあまりに身勝手。他人から見れば犯罪者と言われてもおかしくはないことも。

警察の無能さがこの映画の伝えたいことなのか?
「他の人はもっと苦しんでる」だから銀食器を盗られたくらいで喚くな。
なぜ他人と比較するのか?客観視したら苦しみの度合いは違えど、その苦しみを背負った時の本人の辛さは他人には分からない。
だから、苦しみを理解することの大切さを感じた。

どこか退屈そうな映画に見えるが、そんなことなく、スリラー・コメディ・緊迫させるグロテスク描写などかなり面白かったです。
Masato

Masato