ごてふ

南瓜とマヨネーズのごてふのレビュー・感想・評価

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)
3.8
新宿・武蔵野館にて。ほぼ満席の場内は若年層の女性が8割を超えて少々驚き。制服着た女子高生と並んで居心地が悪い鑑賞。冨永昌敬といえば何といっても『パンドラの匣』と『乱暴と待機』でありましょう。直近では『ローリング』も観ているがいづれも単館・マイナー系の王道を往く作風で頼もしい限り。こうした異色作を撮り続けられる監督は幸せである。本作はダメ男ふたりの狭間で揺れる20代後半の平凡な女子が主人公。筋立てはどうと云うこともないが観る者を画面に釘付けさせる何かがある。今回感心したのは省略の妙と音響の細かさ。相変わらず女優をエロっぽく撮るのが巧い。『桜並木の満開の下』で一皮むけた主演女優は代表作が更新されて何より。派手さはないがしんみり心中に染み入る佳作だと思ふ。
ごてふ

ごてふ