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南瓜とマヨネーズのTSのレビュー・感想・評価

南瓜とマヨネーズ(2017年製作の映画)
3.2
【淡々としたリアルな恋愛劇】72点
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監督:冨永昌敬
製作国:日本
ジャンル:恋愛
収録時間:93分
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2017年劇場鑑賞90本目。
ある意味かなりリアルな恋愛劇。この世の恋愛なんてこんなもの。理想的な恋愛劇を映す作品を見ても、今作を見たら馬鹿馬鹿しくなってくるのは自分だけでしょうか。多くの人に共感を得ているからこそ今作は頗る高評価なのでしょう。

せいいちと付き合うツチダはある日水商売を始める。それは、せいいちが家に篭りっきりで、作曲をしていこうとするものの中々進まずお金に困っていくからであるのだが。。

多分男性、女性それぞれの目線で評価が分かれる作品になるかもです。僕はこのツチダの行動が不愉快で、そして多分現実もこんなものなのだろうと思うとむず痒くなってしまいました。しかし、ツチダがこういう行動をとってしまうのもある意味仕方ないのかもしれません。肝心のせいいちは作曲に励むかと思いきや家でのんびりとしてるだけで、ツチダの焦りようはわからないわけでもない。そこに登場するツチダのかつての意中の人物、バギオ。このバギオを演じるのが他でもないオダギリジョー。もうこの人以外考えられない。駄目男を演じる上でこの人以外に適任はいないでしょう。そしてそれはパーフェクトに近い演技でして、同時にツチダのクズっぷりも助長されています。

男からの目線でみるとひたすらせいいちが気の毒で仕方ない。せいいちのかわりに怒りがこめあげられる。でもせいいちに危機感が見られないのでどうしようもない部分もあります。恋愛って難しい。世に出回る理想的な恋愛劇を全て打ち崩すかのような脚本。淡々としすぎかもしれませんが、その点は賞賛に値すると思います。

ただ、個人的にはあまりにもリアルで不愉快でしたので満足度としては平均並。そしてこういうのが世の普通であるのだとすると、世の中に絶望してしまう自分さえいました。いやはや、人間ちょっと悪いくらいが人生得をするのかも。バカ真面目は損をする世の中なのかもしれませんね。

ところで今作のタイトルの意味ですが、考えてもちっとも出てきませんでした。調べてみると、せいいちとツチダの関係は南瓜とマヨネーズくらいに冷え切っているという解釈が多いようですがそれでokなのでしょうか。よりにも南瓜とマヨネーズって、、なんじゃそりゃ(笑)
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