零細の運輸会社がある交通事故を起こす。
走行中にタイヤが外れ親子を直撃する。
整備を担当した社員は規定以上に点検を
重ねていた。社長は社員を信じ自動車会社の
リコール隠しではないかと疑い始める。
被害者からは罵声を浴びせられ、
我が子は学校でいじめられ、
自動車会社の関連企業の銀行から
融資を切られ、社員からも…。
長瀬智也が演じる社長がどんどん
追い詰められる様子に救いがない。
見ていて痛々しい。
自動車会社は整備不良の鑑定結果を
出して再調査はしないの一点張り。
ただ内部では自社の体質を不審に思う
社員も。
事故を起こした会社はどうなるのか。
池井戸潤の作品は大企業対零細企業と
いう定番。ちょっと安心して見られる。
色々な立場の人が出てくるけど、利で動く人と
善や正義で動く人の対比が面白い。
大企業にも零細企業にも両方いて、もし
自分だったらどう動くのかなって。
間違いなく利だろう。でもやっぱり善で
ありたいと思う。
とにかく組織やしがらみが嫌になる。
池井戸潤はなぜ大企業が嫌いなのかな。
って思うくらい管理側の人間が醜い。
愚かで腹が立つ。