ゴン吉

ワイルド・スピード/ファイヤーブーストのゴン吉のレビュー・感想・評価

3.9
凶悪強盗団の活躍を描いたカーアクション「ワイルドスピード」シリーズの第10弾。

ヴィン・ディーゼルが主演、ミシェル・ロドリゲスがヒロインを演じ、タイリース・ギブソン、クリス・“リュダクリス”・ブリッジス、サン・カン、ジェイソン・モモア、ジェイソン・ステイサムらが共演、ナタリー・エマニュエル、シャーリーズ・セロンらが華を添える。

ドミニク(ヴィン・ディーゼル)は犯罪集団を組織し、これまで数々の強盗を行ってきた凶悪犯罪人。10年前にはリオデジャネイロで警察から金庫ごと盗むという大仕事をやってのけたが、その際にマフィアのボスの命を奪ってしまう。その息子ダンテ(ジェイソン・モモア)がドミニクに復讐するために立ち上がる。果たしてダンテはたった一人で、ドミニクファミリーにどのように立ち向かうのか…

シリーズ10作目ということもあり、これまで登場した人物がたくさん登場するが、彼らの説明は一切無い。個人的には本編9作、スピンオフ1作、ショート番外編2作など見慣れたハズのシリーズですが、復習せずに観たら、さすがに一部の登場人物は忘れてた。
一元様お断りのファンのための作品です。
ブラジルではストリートレースが繰り広げられてシリーズ原点回帰や潜水艦の登場などオマージュシーンなどファン泣かせの演出が心憎い。
一方、リオデジャネイロ、ロサンゼルス、ローマ、ロンドン、ナポリ、ポルトガルなど世界各地が舞台なのは楽しめるが、場所が変わるたびに流れが止まるので、作品に勢いが失われてしまうのが残念。
さらに予習をしなかったため、本作は2部作の前編ということを認識せずに観たこともあり、風呂敷を広げたまま終わる中途半端なエンディングがスッキリしないことに加えて、2部に分けたのが災いしたのか、派手なカーアクションは楽しめるが作品のテンポが悪くて緊張が感じられない。
さらに死んだはずのあの人まで復活し、死んでも復活するのがシリーズ恒例になってしまい、ますます緊張感が失われてしまう。
次作は故人となったあの人が登場するのかもしれない。
スピード感が売りの作品なので、脚本にもうひと工夫欲しかった。
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